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共存
「共存〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
共存の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
動かすことの出来ない厳然たる事実があるばかりだ。この一見矛盾した二つの心的傾向の
共存は、私をいらだたせかつ不幸にする。何故ならば、私の個性はいかなる場合にも純一....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た空間運動へと無窮に変転を続けている。その変遷の途中のいろいろの諸相が相い並んで
共存するのを見ることができる。すなわち、一方には火焔に包まれた天体の渾沌たる一群....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
者はまず自己の享けたるいのちの宇宙的意義に驚くことから始めねばならぬ。認識と愛と
共存者への連関とはそこに源を発するときにのみ不落の根基を持ち得るのである。社会共....
「火星探険」より 著者:海野十三
いに一層幸福になりたいという考えで、われわれはこっちへ来たのです」 「なるほど。
共存共栄ですね。それは結構です。われわれは皆、互いに力になり合わなければなりませ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
むけているもの、及び、なお自然そのものの前に忠実に立てるものの三種類の画家が今日
共存していると思う。 要するに現代人の想像力を極端にまで表現しようとするもの、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
細かに書き留めておいた。 六 精神界において二つの固定した想念が
共存するということは、物質界において二つの物体が同時に同じ場所に存在する事と同じ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
めねばならぬ所以であり、他人の天命を完うするとともに、自己の天命を完うするという
共存共栄の道が実践的には矛盾と撞著を生ずる故、その場合の行為選択の標準がなくては....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
なく、同時代への愛、――実にそのためにニイチェのいわゆる没落を辞さないところの、
共存同胞のための自己犠牲を余儀なくせしめらるる「熱き腸」を持たねばならない。彼は....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
とく他人の心身の労作にならぬものはない。そしてそのような他人の労作の背後には人間
共存の意識が横たわっているのであり、著者たちはその共生の意識から書を
共存者へと贈....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
ぞれの運命のコースを辿りつつ、全体としては広大なる人生を作っているのである。人間
共存同悲とは、かかる心持をいうのであって、これなくしては共同体の真の結紐はできな....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
の世界はそういうもののところにくる。そういうものでこの人間同士は生きてゆく、人間
共存の意識というものは、そこに立ってはじめて意識できるものではないかと思うのであ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
不幸になるのだ。年少のころ優れた対手と触れあう機縁を恵まれたものは幸である。よい
共存者が常に周囲に見出されるような共同体を私たちがつくらぬのもそのためだ。人は自....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
る。そしていずれにせよ、私はいかなる場合にも、彼の「よきサマリヤ人」のよき意志を
共存者に対して失うことを自らに許さぬであろう。その点においては、集中の一つの手紙....
「民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
火の中にも、水の中にも、ほゝえんで入る子供の母親を信ずるにも等しい、人類に根ざす
共存の愛の精神は全くブルジョア階級に死んで、独り無産階級にのみ生きている。蓋し、....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
世人全部満足だという世の中は歴史を見てもあった例がないのですし、また、多数の人の
共存する世の中は、みんなの連帯責任ですから、私たち個人個人が常に不平で愚痴ばかり....