共有[語句情報] » 共有

「共有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

共有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
でいる。第二に僕は支那人《しなじん》になっている。第三に僕は三人の夫と一人の妻を共有している。 この前君へ手紙を出したのはダアジリンに住んでいた頃である。僕は....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
※はいずれも拙劣を極めたものだった。 又 わたしは第三者と一人の女を共有することに不平を持たない。しかし第三者が幸か不幸かこう云う事実を知らずにいる....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
分割して、諸君の私有にするという意味ではないのです。諸君が合同してこの土地全体を共有するようにお願いするのです。誰でも少し物を考える力のある人ならすぐわかること....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ながら或るものの有無によって区別される。その或るものを「いき」は反価値的な下品と共有している。それ故に「いき」は上品と下品との中間者と見られるのである。しかしな....
性急な思想」より 著者:石川啄木
そうな顔をしている女、などと共に、全然不必要なものでなければならぬ。時代の弱点を共有しているという事は、如何なる場合の如何なる意味に於ても、かつ如何なる人に取っ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と思われる。 エジプト、バビロニアのみならず一体に西方諸国の科学がついに民衆の共有物とならずにしまったのは非常な損失であった。もしこれがそうなっていたとしたら....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ある。 疲労と絶望とで、男たちはだんだん野獣のようになってきた。ヤンがマヌエラ共有を主張してカークに殴られた。しかしカークでさえ、妙にせまった呼吸をし、血ばし....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
スターベア。女大使ゴールドなんぞに、さかねじを喰うとは、なんだ。太青洋は、両国の共有物で、緩衝地帯などとは、けしからん約束手形だ。アカグマ国の今後の活動が制限さ....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
る。彼自身、それを認めているにすぎない。 「まあいいさ、お前は公園のベンチさね。共有物だよ」 蓬莱和子が、ベンチと云われた侮辱に答えようとした時に、ドアがあい....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
いう憎しみは日本人には殆んどない。昨日の敵は今日の友という甘さが、むしろ日本人に共有の感情だ。凡そ仇討にふさわしくない自分達であることを、恐らく多くの日本人が痛....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
るのは、日本では普通の例である。島の村長は昔から選挙の習慣があったそうだし、網は共有であって特定の網元はなく、土地も共有であったという。もっともそれは維新までの....
清心庵」より 著者:泉鏡花
風吹けば倒れ、雨露に朽ちて、卒堵婆は絶えてあらざれど、傾きたるまま苔蒸すままに、共有地の墓いまなお残りて、松の蔭の処々に数多く、春夏冬は人もこそ訪わね、盂蘭盆に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
気が利いて居りますので、大抵九尺四面の一室内に三人ぐらい住んで居る。そうして三人共有の土鍋が一つというような訳。だからまあチベットの厳冬の夜、ごく寒い時分どうし....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ゆえに。 闇の女 その男ゆえ、あなたにも同じ事をなさるでしょう。 美人は共有にはならぬ。それを専有していた人は、 誰とももあいにせぬように、寧打ち砕いて....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
、立って、見ると、蟹は眼をむいて、鰌を睨みつけた。 「この二木足の動物は、我らの共有物だ! おまえ一人の所有物ではない」 そう言うて、蟹は二本の足で市長を抱き....