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共有物
「共有物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
共有物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「職工と微笑」より 著者:松永延造
得るんです。」 「いや、事件はもっと複雑に違いない。あの骨の女性は父とその兄との
共有物、もしくは互いに争奪しあった宝石だったんです。此の事は父が前にも三度程打ち....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と思われる。 エジプト、バビロニアのみならず一体に西方諸国の科学がついに民衆の
共有物とならずにしまったのは非常な損失であった。もしこれがそうなっていたとしたら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ではなくて、この八幡村一郷の物であります。一軒の家が一昼夜ずつの権利を持っている
共有物でありました。その当番に当った家では、その機会においてなるべく多くの米を搗....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
の出ではあるが、私の名は、長いあいだ用いられてきた権利によってよほど昔から庶民の
共有物となっているように思われる、あのごくありふれた名前の一つであったのだから。....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
スターベア。女大使ゴールドなんぞに、さかねじを喰うとは、なんだ。太青洋は、両国の
共有物で、緩衝地帯などとは、けしからん約束手形だ。アカグマ国の今後の活動が制限さ....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
る。彼自身、それを認めているにすぎない。 「まあいいさ、お前は公園のベンチさね。
共有物だよ」 蓬莱和子が、ベンチと云われた侮辱に答えようとした時に、ドアがあい....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
分りになるでしょう。ギリシャ神話は全世界の、そしてまた、すべての時代を通じての、
共有物です。古代の詩人は、それらを好きなようにつくり変えて、彼等の手でどうにでも....
「集団文化と読書」より 著者:中井正一
物であったものから、大衆のサービスの対象となり、旅館のような、茶館のような大衆の
共有物となる事は、大きな一つの変革であった。 一つの都市に、喫茶店の如く二百の....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
、立って、見ると、蟹は眼をむいて、鰌を睨みつけた。 「この二木足の動物は、我らの
共有物だ! おまえ一人の所有物ではない」 そう言うて、蟹は二本の足で市長を抱き....