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共用
「共用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
共用の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
巣窟らしい気分がちっともない。 ひる間ならオッカーのスタイルや、井戸端ではない
共用栓の会議ぶり、朝夕なら道六神や兄いの出這入り姿、子供の遊びぶりを見ると、すぐ....
「狂乱」より 著者:近松秋江
がおろしてある。するとその路次の中に立っていると、そこへ路次の入口の米屋の女房が
共用水道の水を汲みに出てきたので、そのおかみは東京者で、一度も口をきいたことはな....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
も許された。風呂は歴々の家の外は、自宅に無いので、邸外の風呂屋へ行った。邸内にも
共用の風呂はあったが、これは勤番者が這入るので、女湯というものは無かった。だから....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
え彼はなっていた。急にのどの渇きを覚え、むしょうに水がのみたかった。彼は駅前に公
共用の水道の蛇口があるのを思い出し、大急ぎでそこまで行きつくと、存分にのどをうる....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
かなかった。で、結局、四畳半と玄関とは当分物置きに使うことにし、八畳一間を三人の
共用にした。その結果、ひる間は一つの卓を囲んで食事もし、本も読み、事務もとり、夜....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
れる自由競争の原理は、公共利益の物の生産に適用せられるべきではない。しかるに、公
共用務を私的企業に委ねて自由競争に従わしめようとする謬想に陥った経済学者もある。....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
は云いたい。 スイスには貧民のための絶対的備えはないけれども、各教区は一般に公
共用の若干の領主権と土地財産とを所有しており、そしてそれ自身の貧民を養うものとい....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
扇太鼓《うちわだいこ》や百万遍《ひゃくまんべん》の声全く歇《や》み路地裏の水道|
共用栓《きょうようせん》の周囲《まわり》からは人権問題と労働問題の喧《かしま》し....
「父の出郷」より 著者:葛西善蔵
こうした結末の一度は来ることに平常から気がついているのだった。行李の中には私たち
共用の空気銃、Fが手製の弓を引くため買ってきた二本の矢、夏じゅう寺内のK院の古池....