共食[語句情報] »
共食
「共食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
共食の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
を数えたてるのはよしてください。 顔蔽いせる者 限りがないから。―― 人間 私は
共食いしなくては生きることができず、姦淫しなくては産むことができぬようにつくられ....
「手術」より 著者:小酒井不木
子豚を九|疋食った牝豚の血が、鍋の中へ入れられますが、あの無邪気に見える豚でも、
共食いするかと思うと、何となく気味の悪いものですねえ……」 こういってN氏は、....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
、恋愛とが本来の立場を純粋に保つならばそは闘争であり、煩悩である。生物と生物との
共食いと同じ相である。二つの生命は自然力――それは悪魔のものである――に駆られて....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
、それで何が釣れますか」 山「鰺で鰺が釣れるよ」 馬「へゝえ魚は不人情なもんで、
共食ですね、へえ、鰺で鰺が釣れますか」 山「何でもさ、目張でも鯖でも、鯖なぞは造....
「石を食う」より 著者:佐藤垢石
台風がきたとき思い合わせた結果論ではないだろうか。それはとにかく、岩魚は悪食だ。
共食いもやる。水を渡る蜥蜴も食う。殊に、鰍は大好物のようである。山村の子供が、岩....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ののごとく考えられます。そして私はことに肉体の交わりは、愛に反する心持ち、動物が
共食いするのと似たエゴイスチッシュな動機より発するものと思われてなりません。私は....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ないものがあるかと思っている。吸付け煙草の風習は、たしかに古来のモラヒ、すなわち
共食の心理と関係がある。女性の親しい友だちが是をしているのを元はよく見たが、単に....
「螽蟖の記」より 著者:室生犀星
やぶられていたが、何度入れかえても同様に殺されていた。きりぎりすは同じ種族同士を
共食いにするものであるらしい。大抵、腹のにくを食われている。葱、きゅうりを餌にし....