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共鳴
「共鳴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
共鳴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
て行った。同じ胎《はら》を借りてこの世に生まれ出た二人《ふたり》の胸には、ひたと
共鳴する不思議な響きが潜んでいた。葉子は吸い取られるようにその響きに心を集めてい....
「或る女」より 著者:有島武郎
しい、冷ややかな、さびしい表現法で、そして息気《いき》づまるような若さと若さとの
共鳴の中に……。
勃然《ぼつぜん》として焼くような嫉妬《しっと》が葉子の胸の中....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
の一部の与論の支持を受けた。が、この意見は意外にもフランスの共産党によって非常な
共鳴を受けた。すなわちフランス共産党は、即時にアメリカ海空軍の大西洋出動を要請し....
「振動魔」より 著者:海野十三
て釣るした叩きもしないドロップの缶が、自然にグワーンと鳴っているのである。これを
共鳴現象というが、二つある振動体が同じ振動数をもっているときには、一方を叩くと振....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
士は、叩きつけるようにいうと、席を立って向うへ行ってしまった。 宇宙戦争の
共鳴者 帆村荘六に対するよくない評判が、だんだんとこの村にも、隣村にも強くなっ....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
たのも、この火葬国建設の指揮を願うのに最も適任者だと思ったからだ。大将はすっかり
共鳴されて、私財の全部をわが火葬国のために投ぜられたのだ」 「するとここは一体|....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
たようだ。簇だよ、張物に使う。……押を強く張る事経師屋以上でね。着想に、文章に、
共鳴するとか何とか唱えて、この男ばかりが、ちょいちょい、中洲の月村へ出向くのさ。....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
っとも私は同嬢の技芸以外この「空蝉」全篇のプロットにも非常に感興を持って見たし、
共鳴もしたのであった。そもそもこの「空蝉」というのは、原名をウイザウト・エ・ソー....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
ある。 『宇宙囚第一号』は「科学主義工業」に発表したもの。これに関して、某紙上に
共鳴者が現れたことは、作者のよろこびとするところであった。 『見えざる敵』と『軍....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
だ細君の妹に聞いて見ると、まさしくその通りでした。その中に細君が夫の科学的興味に
共鳴をして、あの世の話をいろいろして呉れたのです。例えばあの世に行けば皆んなが神....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
用になって、表現が巧みになっていることは争えません。けれども、教えられることと、
共鳴することとは違うと思います。
共鳴する作品というものは、なかなかないものです。....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ドコかに江戸ッ子特有の廃頽気分が潜在して、同じデカダンの産物であるこういう俗曲に
共鳴したのであろう。これを日本国民が二千年来この生を味うて得た所のものと国民性に....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
々閑人のノンキな空談を容れる余地はなかったろうが、応酬に巧みな政客の常で誰にでも
共鳴するかのように調子を合わせるから、イイ気になって知己を得たツモリで愚談を聴い....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
』は殆んど天下の思想界に号令する観があった。二葉亭もまた蘇峰が高調した平民主義に
共鳴し、臂を把って共に語る友と思込んで、辞を低うし礼を尽して蘇峰を往訪した。が、....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
通りは弁えていた。が、畢竟は談理を好む論理遊戯から愛読したので、理解者であったが
共鳴者でなかった。書斎の空想として興味を持っても実現出来るものともまた是非実現し....