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兵事
「兵事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兵事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
、軍器製造所創設の案だった。 兵器廠設置の案はとにかくとして、士族の特権だった
兵事の権を、その士族の手から奪いとろうとした国民皆兵主義の提案は、忽ち全国へ大き....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いろと想い当たる。 将軍家の薨去と聞いて、諸藩の兵は続々戦地を去りつつあった。
兵事をとどむべきよしの勅諚も下り、「何がな休戦の機会もあれかし」と待っていた幕府....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
きのすみやかなのは、田舎で見ていても気がもめた。召集令はすでにくだった。村役場の
兵事係りが夜に日をついで、その命令を各戸に伝達すると、二十四時間にその管下に集ま....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
病は或は此無理の労働の結果であったかも知れぬ。尤も随分酒は飲んで居た。故人は村の
兵事係であった。一人子でも、兵役に出すは国家に対する義務ですからと、毎に云うて居....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に東京に来た松本|甲子蔵は、優善に薦められて、同時に十五等出仕を命ぜられたが、後
兵事課長に進み、明治三十二年三月二十八日に歿した。弘化二年生であるから、五十五歳....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いるのは事実であるので、忰は夢の教えにしたがって軍門に馳せ参じた。楊公が面会して
兵事を談じると、彼は議論縦横、ほとんど常人の及ぶところでないので、楊公は大いにこ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
馬糞中に見出す物で予も数個持ち居る。『松屋筆記』に引ける『蓬※日録』に、〈およそ
兵事を達するには、急に能く風雨を致し、囲を突きて走り、けだし赭丹《しゃたん》を有....
「躯」より 著者:徳田秋声
すいてる方が、寺まで来て下すったと云う話でござえしたよ。それから此方じゃ、区長、
兵事掛。
兵事義会の重立ち、何でも礼服を着た方が三|方か四|方送って下すった。 ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ウィッチェの『神愁鬼哭』と、早稲田の『日本古代史』とを読んでいる。 八日に「新
兵事件」の判決文が来て、いささか驚かされた。他の諸君にははなはだお気の毒であるが....
「西航日録」より 著者:井上円了
船技師)なり。毎夕、三人相会して船中の内閣を組織し、鼎座一卓をかこみ、河合少佐は
兵事を論じ、甲賀技師は工業を説き、余は教学を談じ、一言として本邦の前途、国家の大....
「三国志」より 著者:吉川英治
で、遂に、 「聞き及ぶところでは、淮南の袁術など、英雄といわれる方でしょうか。
兵事に精通し、兵糧は足り、世間ももっぱら称揚しておるようです」 聞くと、曹操は....
「三国志」より 著者:吉川英治
。士気をもって彼の隙を破るのは、用兵の妙機にある。――さすがに、御身は文官の長。
兵事にはお晦いな」 と、苦笑を送った。 容貌の端麗に似あわず、周瑜には底意地....
「三国志」より 著者:吉川英治
語らい、漢中の張魯を誘い、魏へ侵略の鉾を向けしむれば、曹操はかならず国外へ出て、
兵事政策もすべて一方へ傾く。その虚を計って、内に密々同志を結び、一挙に大義を唱え....
「三国志」より 著者:吉川英治
日、ふたたび征呉の軍を起さるるは、国内的におもしろくありますまい」 「腐れ儒者、
兵事に口をさしはさむな。蜀呉の結ぶは何のためぞ。すなわちわが魏都を攻めるためでは....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が問題でなく国家の生産能力が事を決定する。国防献金ももはや問題とならない(但し恤
兵事業等は郷党の心からなる寄附金による事が望ましい)。 資産家特に成金を寄附金....