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兵備
「兵備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兵備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あって、とわに栄える松の緑は夜目にもそれと青み、水は満々と外濠《そとぼり》内濠の
兵備の深さを示して、下馬門、二の門、内の門と見付け見付けの張り番もきびしく、内外....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も家政を改革し、費用を省略して、生活の道を立てる必要に迫られて来た。連年海陸軍の
兵備を充実するために莫大な入り用をかけて来た旧幕府では、彼らが知行の半高を前年中....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
は、金十三万両、米九千石の歳費しかまわされていなかった。租税収入を考慮に入れても
兵備に費す余裕はなかった。屯田兵《とんでんへい》の制定はまだ一歩も進んでいない有....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
というと、そうではない。そこに支配するものはより有名なブルジョアジーとより優雅な
兵備とである。自分でなくて他人が住んでいる立派な建築や、コンクリートの立派な軍用....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
というと、そうではない。そこに支配するものはより有力なブルジョアジーとより優雅な
兵備とである。自分でなくて他人が住んでいる立派な建築や、コンクリートの立派な軍用....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が唯一の根城となる、まんいちの場合をおもんばかって、駒井を遣《つか》わして地利や
兵備を調べさせておくのだと。これもまた駒井贔屓の者の臆想《おくそう》でありました....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
に日本に対し、同じく開港を強いようとしている。……それに対して徳川幕府は、特別に
兵備をととのえようともせず、海岸防備を試みようともせず、外侮を受けようとしている....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、『礼楽式典叙任叙勲、そういう方面へひたすらに、ご研究をお向けなさるがよろしい。
兵備や政治は一切合財、幕府へおまかせなさるがよろしい。靖献遺言というような書物も....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
て、かつて事の機に後《おく》るることなし。一新の後、いまだ十年ならずして、学校・
兵備の改革あり、鉄道・電信の設あり、その他石室を作り、鉄橋を架する等、その決断の....
「三国志」より 著者:吉川英治
らいてみると、 (北平の公孫※、ひそかに大兵を催し、貴国に攻め入らんとしておる。
兵備、怠り給うな) という忠言だった。 もちろん、その袁紹が、一方では公孫※....
「三国志」より 著者:吉川英治
い。突き破れ」 と、当って来た。 幻の兵は、強かった。現実に、山東軍の新しい
兵備と、勃興的な闘志を示した。 何かは堪るべき。 雑軍に等しい――しかも旧態....
「三国志」より 著者:吉川英治
放ち、焼き殺す計であると――或る者からちらと聞きました。お出向き遊ばすなら、充分
兵備をしておいでなさい」 袁尚は、五万の兵をつれて、城門からそこへ出向いた。袁....
「三国志」より 著者:吉川英治
ざるを得ないにきまっている。加うるに呉は富強ではあるが実戦の体験が少ない。境外の
兵備の進歩やその実力をはかり知っておらぬ。――で、ひとまずは、使者を派して、君玄....
「三国志」より 著者:吉川英治
青年である。義のためには一身を亡ぼすも惜しみはないと、ここに義盟を結び、ひそかに
兵備にかかった。 歴城のうちに、姜叙が信頼している二名の士官がいる。統兵校尉の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
い出の作品である。 昭和十三年には東亜の形勢が全く変化し、ソ連は厖大なその東亜
兵備を以て北満を圧しており、米国は未だその鋒鋩を充分に現わしてはいなかったが、満....