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兵庫
「兵庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兵庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
立花屋という引手茶屋《ひきてぢゃや》から送られて、江戸町《えどちょう》二丁目の大
兵庫屋《おおひょうごや》にあがった。次郎左衛門の相方《あいかた》は八橋《やつはし....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
ひいて、店の縁さきに腰をおろした。 「皆さん、さっきはお世話でありんした」 立
兵庫《たてひょうご》に結った頭を少しゆるがせて、型ばかり会釈した彼女は鷹揚ににっ....
「蠅男」より 著者:海野十三
というのがある」 と、帆村もつい滾せば、 「大阪府の警察で間に合わないようなら
兵庫県の警察に頼んでみたらどうや、などと書いて来るやつが居る。なんで、隣りの警察....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
「千種区、東区、中区、熱田区、昭和区、中村区、中川区が被害大きい」 神戸では「
兵庫区、湊区、湊東区の大部分を焼失した。また葺合、神戸、須磨、林田、灘の一部分焼....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
うので誰かやって来たのだそうだ。そしてその前か後か知らないが、内務省の役人一人と
兵庫県の役人一人と都合二人で、僕を探しにパリに来ていたのだそうだ。 その私服は....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
たものの、さながら唐子めくのに、思わず苦笑したが、 「昨日もその話を聞きながら、
兵庫の港、淡路島、煙突の煙でない処は残らず屋根ばかりの、大阪を一目に見渡す、高津....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
御隠居様、たしかこの笄は、花魁衆のお髪を後光のように取り囲んでいるあれそうそう立
兵庫と申しましたか、たしかそれに使われるもので御座りましょう。けども真逆の女のお....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
だしい、春の最初の印象が胸を打ったのである。 ぬれた、青葉のような緑の髪を、立
兵庫に結い上げて、その所々に差し入れた、後光のような笄に軽く触れたとき……フロー....
「髷」より 著者:上村松園
島田、島田崩し、投島田、奴島田、天神ふくら雀、おたらい、銀杏返し、長船、おばこ、
兵庫、勝山丸髷、三つ輪、芸妓結、茶筌、達磨返し、しゃこ、切髪、芸子髷、かつら下、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
を遠ざけんとしたるその一例をいえば、品川に無益の砲台など築きたるその上に、更らに
兵庫の和田岬に新砲台の建築を命じたるその命を受けて築造に従事せしはすなわち勝氏に....
「京のその頃」より 著者:上村松園
たのなど、ええものだった。 「桃割」「割れ葱」「お染髷」「鴛鴦」「ふくら雀」「横
兵庫」「はわせ」など皆若い娘さん達の髷だが、中年のお嫁さんなどは「裂き笄」「いび....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
いた。その火に映った侍は三十五六の小肥りの男で、諸籠手の上に朽葉色の直垂を着て、
兵庫鎖の太刀を長く横たえていた。 こっちで彼の顔を見さだめるよりも、相手の眼は....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
、跣足で居る、実に乱次ない風で、長襦袢に扱帯をしめたッきり、鼠色の上着を合せて、
兵庫という髪が判然見えた、それもばさばさして今寝床から出たという姿だから、私は知....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
だけで、街道筋の民家が却って並木と共に西へ西へと歩いて行くと思われたほどだった。
兵庫から船へ乗った。彼は思索に思い入りながらすぐ寝てしまった。颶風が襲って来た。....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
渡してくれた銅貨まじりのがま口をふところに、両親兄弟の見送りもなく、奉公先のある
兵庫をさして網干の港をたった。 そのころ播州と
兵庫との間を二十銭の運賃で結んで....