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兵隊
「兵隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兵隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
る。死んだのは四十五で、後には痩せた、雀斑《そばかす》のあるお上《か》みさんと、
兵隊に行っている息子とが残っている。暮しは裕《ゆたか》だと云うほどではないが、雇....
「或る女」より 著者:有島武郎
う決心するもののように古藤はいってからひと膝《ひざ》乗り出した。
「この十二月に
兵隊に行かなければならないものだから、それまでに研究室の仕事を片づくものだけは片....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
たちの母上は淋しくそれを見やっていた。自動車が動き出すとお前達は女中に勧められて
兵隊のように挙手の礼をした。母上は笑って軽く頭を下げていた。お前たちは母上がその....
「星座」より 著者:有島武郎
延びたざんぎり頭に乗せて、厚衣《あつし》の恰好をした古ぼけたカキ色の外套を着て、
兵隊脚絆《へいたいきゃはん》をはいていた。二十四五とみえる男で支那人のような冷静....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の囲炉裏火とは、黒い大きな塊的とよりこの男を照らさなかった。男がぐっしょり湿った
兵隊の古長靴を脱ぐのを待って、私は黙ったまま案内に立った。今はもう、この男によっ....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
王女を人に盗まれないように、竜の番人を置いてあるそうだ。 主人 何、竜じゃない、
兵隊だそうだ。 第一の農夫 わたしが魔法でも知っていれば、まっ先に御助け申すのだ....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
来たのですな。今は到底売れないが昔|亀戸の「ツルシ」といって、今|張子の亀の子や
兵隊さんがありますが、あの種類で、裸体の男が前を出して、その先きへ石を附けて、張....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
っぽい道でした。 お寺の戸口のところに、めずらしいながいひげをはやした年よりの
兵隊が、松葉杖にすがって立っていました。そのひげは白いというより赤いほうで、この....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
あるとき、二十五人すずの
兵隊がありました。二十五人そろってきょうだいでした。なぜならみんなおなじ一本の古....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ました。「ぜひ、そういうことにしよう。」 みんなは、万歳をとなえました。近衛の
兵隊は、音楽をやって、町じゅうねりあるきました。お寺の鐘は鳴りだしますし、お菓子....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
せいに鳴りだしました。そこここのたかい塔で、大らっぱを吹きたてました。そのなかで
兵隊が、旗を立てて、銃剣をひからせて行列しました。 さて、それからは、まいにち....
「狂女」より 著者:秋田滋
。 君は、コルメイユの町はずれに僕がもっていた地所を知っているだろう。普魯西の
兵隊が押寄せて来た頃は、僕はあそこに住んでいたのだ。 その頃、僕のうちの隣りに....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
みんなは毎朝五時に出て九時にとまり、夕方の五時に出て十時にとまりました。ちょうど
兵隊が行軍するのと同じように規則正しくやりました。 マルコはパンをやく火をこし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
くらしに降りて行って、穴のたくさんある白いエプロンをつけて、器械の内で働き出す。
兵隊上りのアンデルソンという男が侍して、何でも言いつけられた通り(それ以上もしな....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
オチだ、実業家か、慶応の医科に入って医者になれ』という。その反動からどうせ一度は
兵隊に行くのだから、いっそのこと軍人を少しやり、しかる後に早大に入ろうと思い、陸....