其の筋[語句情報] » 其の筋

「其の筋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

其の筋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
れた。 ある人は私の愚を詰って云うであろう。何故お前は真の犯人たる院長の息子を其の筋へ訴えないのか? と。 けれど、それは私の眼から見るなら無駄事としか思わ....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の様な秘伝まで知った刺客が徘徊する室では実に安心が成りませんから、之は丸部さん、其の筋の探偵に詮議させずには置かれますまい」と末の一句は叔父に向って忠告の様に云....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
で引きはがすほどの徹底さを以て探査をすすめられた結果、数束の嫂へあてた手紙が悉く其の筋へ押収せられました。中でも尾形警部が、特に注意して読んだものは、兄丈太郎か....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
と私の三人合作で書いてみようと云っていた「金鯱」というものがあるので、鬼太郎君は其の筋立てをすぐに話すと、井上氏はそれを書いて見せてくれと云った。 それはかの....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ますから之を佩して、翌朝の五つ時に虎の門のお上屋敷へまいりますと、御門番には予て其の筋から通知がしてありますから、大藏を中の口へ通し中の口から書院へ通しました。....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
い」 と叱りつけて、小者に門外へ逐出させました。この駈込訴訟と申しますものは、其の筋の手を経て出訴せいといって、三度までは逐返すのが御定法でございますから、長....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
※いに恵み立てをすると、彼の様な見苦しい者に多くの金を恵むのは変だという所から、其の筋の耳になって、七ヶ年前の事が顕われては遁れ難き我身の上ゆえ、寧そ荒々しく云....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
為赤沢君の村に御入の事があった。其時吠えたりして貴顕に失礼があってはならぬと云う其の筋の遠慮から、白は一日拘束された。主人が拘束されなかったのはまだしもであった....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
飯島の家来では真鍮巻の木刀を差して行かなければならん、それより相川の養子となり、其の筋へ養子の届をして、一人前の立派な侍に出立って往来すれば、途中で人足などに馬....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
」 と取調べ、探偵は入替り/\四五名|来り、名刺を置いて帰りました。是から先ず其の筋へ訴えなければなりませんから大した騒ぎでございます。斯うなっては幸三郎も母....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
店の混み出すのを待ち、何気なく立ち去ったのだ。何処へも行く当てがない。それでも、其の筋の眼を眩ますために変装を思いついて、薬屋へ立寄り、髪の毛を染める薬品やなど....
双面獣」より 著者:牧逸馬
、この誰とも知れぬ淫魔に対して呪咀と憤激の爆発点に沸騰していた。犯人が判り次第、其の筋の手を俟たずに私刑《リンチ》に処すべし、生きながら立樹に吊して焼き殺すがい....
土から手が」より 著者:牧逸馬
人間的な、何という人命への無関心――公衆の恐怖と怒りは新たに白熱化して、同時に、其の筋は、この智的な犯罪者に対して倍の活溌さをもって捜査を開始し出した。 チャ....
ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
、一八八八年二月にこのベルチョナアジュ法は初めて的確に個人識別法として採用され、其の筋の武器として、世界中到るところに応用されるに到ったのである。その時分の巴里....
キド効果」より 著者:海野十三
殺されたのは、「松」こと椎名咲松という男であって、これは団員となっているが、実は其の筋の密偵をつとめていた人物だった。椎名咲松の殺されたことは公けに対しての挑戦....