其の足で[語句情報] » 其の足で

「其の足で〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

其の足での前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
其様《そんな》に逃げなくっても宜しい。此の武家《ぶけ》は莞爾《にっこり》笑って直其の足で京橋鍛冶町へ参りました。又、親父の孫右衞門は只おろ/\泣いてばかり居ます....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
と言い捨て、全く力の盡き果てた様でひょろひょろして自分の室の方へ退いた。 余は其の足で直ぐに秀子の室へ行ったが、秀子は全く顔も青ざめ、一方ならず心配に沈んで居....
白蛇の死」より 著者:海野十三
ん。その中に十一時半になってしまいましたので、何んだか急に馬鹿馬鹿しくもなって、其の足でぶらぶら歩いて引っ返し、千住の万字楼という家へ登って花香という女を買って....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
置いた入口の締の鍵を持って来て、格子戸を明けましたから、茂二作は内へ入り、お由は其の足で直に酒屋へ行って酒を買い、貧乏徳利を袖に隠して戻りますと、茂二作は火種に....
円朝の牡丹灯籠」より 著者:田中貢太郎
人の娘と、婢の墓だ」 と云った。それを聞くと新三郎は蒼くなって走った。そして、其の足で勇斎の処へ往って右の事情を話した。 「占いで、来ないようにできますまいか....
女仙」より 著者:田中貢太郎
。渡世は猟師に限るまい、何か他の事をするがよい」 西応房の猟師は家へも帰らず、其の足で飯田在へ往って、其の両親と云う者に逢って、仙女の云った事を確めてみると、....
」より 著者:田中貢太郎
魚を持って出入する宿の旅籠屋で聞くと、四日市屋は一身田に在ると教えてくれたので、其の足で一身田の四日市屋へ往き、それから久兵衛の家を尋ねて往った。 そして、漁....
魔王物語」より 著者:田中貢太郎
た。そして、朝になると作平が来て提灯の話をした。平太郎は笑って聞いた。 作平は其の足で西行寺へ往って目的の画像を首尾好く借りて来たので、平太郎はそれを床の間に....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
全く、臭いトランクに相違ないので。 刑事フランク・ライアンとO・P・トレスは、其の足で、市役所の隣りの警察を飛び出して、大至急S・P―― Southern P....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
虫の知らせというのか、グロウヴスは急に矢も楯も耐らなくなって、船橋を下りると直ぐ其の足で無電室へ駈け込んで行った。タイタニック号二千の人々の危急が自然に伝わって....