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其様
「其様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
其様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
す。」 「それでは貴下は最早会いたいとは思っては下さらないのですか。」 「決して
其様《そんな》ことはありません。僕はこれまで彼女《あのおんな》に会いたいなど夢に....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
まで、 そこで戸たたく、ものもうす。 「はつかねずみのお姫《ひい》さま、わたしゃ
其様《そさま》にあいにきた、 はつかねずみのお姫《ひい》さま、わたしゃ
其様《そさ....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
大喧嘩の有る家かネ(谷)爾サ、屡々大勢の人も集り又屡々大喧嘩も有ると云う家が有る
其様な家で殺されたから隣近所の人も目を醒したけれど平気で居たのだ別に咎めもせずに....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
試むれど彼れ今までとは別人の如く其唇固く閉じ其眉半ば顰みたるまゝにて言葉を発せず
其様深く心に思う所ありて余が言葉の通ぜぬに似たり、彼れ何を斯く考うるや、眼徒らに....
「少年時代」より 著者:幸田露伴
んで居る。子供の折は犬が非常に嫌いでしたから、怖々に遠くの方を通ると、狗は却って
其様子を怪んで、ややもすると吠えつく。余り早いので人通は少し、これには実に弱りま....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
中隊のシードロフという未だ生若い兵が此方の戦線へ紛込でいるから※と忙しい中で閃と
其様な事を疑って見たものだ。スルト其奴が矢庭にペタリ尻餠を搗いて、狼狽た眼を円く....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
弓取として英名伝播して居り、且秀吉よりは其位置が政宗に近かったから、政宗もおよそ
其様子合を合点して居たことだろう。天正十六年には秀吉の方から書信があり、又刀など....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
何とでも謝罪りましょ。元の通りに縛れとはなさけなし、鬼と見て我を御頼か、金輪奈落
其様な義は御免|蒙ると、心清き男の強く云うをお辰聞ながら、櫛を手にして見れば、て....
「二少女」より 著者:国木田独歩
た仕事を急いでいますからね、……源ちゃん、お床を少し寄せますよ。」 「いいのよ、
其様してお置きなさいよ、源ちゃん最早お寝み、」と客の少女は床なる九歳ばかりの少年....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
斯う威厳を以て叫びましたが、是は聖書の文句なのです。しかし四郎は白痴でした。曾て
其様な聖書などを読んだことなどは無い筈です。 と、四郎は手を上げて、 「月よ、....
「黄金の腕環」より 著者:押川春浪
えて居るのだ」と、快活なる伯爵は小首を傾けて、凝乎と窓から外を眺めて居る、何うも
其様子が何んだか意味有り気なので、三人の娘も眼を上げて、窓の硝子を透して外を眺め....
「画工と幽霊」より 著者:岡本綺堂
サア何時と限った事もありませんが、マア闇い時の方が多いようですね、ツマリ闇いから
其様な疎匆をするのでしょうよ」と澄している。けれども、それは闇い為ばかりでない、....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
う。」 市郎は少しく顔を染めた。 「まあ、可い。」と、父は首肯いて、「そんなら
其様に吉岡の阿母さんの方へも云って置こうよ。倅は何うも冬子さんを嫌っているようで....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
|傀儡の体にあらで、直ぐ歌ひながら、呂音に歌うがめでたきなり。歌女駒(人名)が歌
其様なり。 とある。すなわち歌をうたうに堪能な遊女であったのである。この頃にあ....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
漁師だ」と、斯ういう切っかけです。「何処の漁師でもない、素人だ」と言いますと、「
其様なに隠さずとも好いだろう、相見互だもの、己等の付合も為てくれたって、好さそう....