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典籍
「典籍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
典籍の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
「売」を当てるというようなことの研究を、龍麿は『古事記』のみならず広くその当時の
典籍について行った結果として、実に意外なことが見付かったのであります。その結果を....
「カーライル博物館」より 著者:夏目漱石
ている。カーライルの歿後は有志家の発起《ほっき》で彼の生前使用したる器物調度図書
典籍を蒐《あつ》めてこれを各室に按排《あんばい》し好事《こうず》のものにはいつで....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
は変じて昔日の面影もなくなった。粉茶は全く忘れられている。明の一|訓詁学者は宋代
典籍の一にあげてある茶筅の形状を思い起こすに苦しんでいる。現今の茶は葉を碗に入れ....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
、先ず当時に於ける悲惨な知識階級の代表的な意見であろう。彼自身、家は焼かれ貴重な
典籍の多くを失って居るのである。 とに角職業的な武士が駄目になって、数の多い活....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
には人に優れた剪裁の工があった。温を師として詩を学ぶことになってからは、一面には
典籍の渉猟に努力し、一面には字句の錘錬に苦心して、ほとんど寝食を忘れる程であった....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
納め手拭を見出した時、私の眼にうるみを覚えた。富士登山家として、富士に関する図画
典籍の大蒐集家として、君は疑いもなく第一人者であった。私の米国|寄寓中、故国に大....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
その産地に住んだ支那人の説は研究の好《よ》き資料だ。例せば『本草啓蒙』に引いた『
典籍便覧』にいわく、〈猿性静にして仁、貪食せず、かつ多寿、臂長く好くその気を引く....
「文学上の復古的提唱に対して」より 著者:宮本百合子
際的な発達との関係では、独特な立場におかれていた。国文学者にとって必要な古文書、
典籍などは、主として皇室の図書館や貴族の秘蔵にかかっており、常人にはそれを目で見....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
らくおくも、後代にのこすと誇称する全集がその編集に万全の用意をなしたるか。千古の
典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざりしか。さらに分売を許さず読者を繋縛して数十冊....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
二十六歳の学侶が西蔵《チベット》へ行って西蔵訳の大蔵経(一切経または蔵経、仏教の
典籍一切を分類編纂したもの)をとって来ようと思いたち、五百三十円の餞別を懐ろに、....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
態は姑く措くも、後代に貽すと誇称する全集が其編集に万全の用意をなしたるか。千古の
典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざりしか。更に分売を許さず読者を繋縛して数十冊を....
「三国志」より 著者:吉川英治
い」 と、帝や随臣にすすめた。 皇后には、珠の冠や胸飾りを、帝には座右の符冊
典籍までを、車の上から惜しげなく捨てられた。 宮人や武将たちも、衣をはぎ、金帯....