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兼吉
「兼吉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兼吉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はみんな無宿者《むしゅくもの》で、京都無宿の藤吉、二本松無宿の惣吉、丹後村無宿の
兼吉、川下村無宿の松之助、本石町《ほんごくちょう》無宿の金蔵、矢場村無宿の勝五郎....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い、師匠。どうした」 声をかけられてよく視ると、それは同町内に住んでいる大工の
兼吉であった。 「あ、棟梁」 「どうした。ひどく息を切って、何かいたずら者にでも....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
」 奥から主人らしい男が仏頂面をして出て来て、胡散臭そうに渡辺刑事を見た。 「
兼吉の事ですか」 「そう/\、
兼吉さんでしたね」 「何かご用なんですか」 「実は....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ん手前の持ちそうな短刀がある、さ、これをやろう、見掛は悪くっても中々切れる、関の
兼吉だ、やりそくなってはいかんぞ」 有「へえ宜しゅうごぜえます」 大「闇の晩が宜....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。武田伊賀の妻で四十八歳になるときの名も出ていた。八歳になる忰の桃丸、三歳になる
兼吉の名も出ていた。それから、武田|彦右衛門の忰で十二歳になる三郎、十歳になる二....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ん、笹屋だって知りますまい。あれで笹屋は自分で作る方の農ですから。」 「わたしは
兼吉や桑作でも呼んで聞いて見ます。わたしの家には先祖の代から出入りする百姓が十三....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
供をしたいと言い出したが、それも連れずであった。旅の荷物は馬につけ、出入りの百姓
兼吉に引かせ、新茶屋の村はずれから馬籠の地にも別れて、信濃と美濃の国境にあたる十....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
く割烹料理店の粋月から聞き取ったものであったが、この切符はその粋月の料理人の野毛
兼吉が買って来たものであった。田鶴子は間違いなく二十四日の昼間上野駅を出発した。....
「空襲警報」より 著者:海野十三
人男のほうをつくづくみていたが、急に飛びあがった。 「ああ、鍛冶屋のおじさんだ、
兼吉君のお父さんだッ」 それは旗男の東京の家の崖下に、小さな工場を持っている鍛....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ものは違ったもんで、今日は貴方の大嗜な人を連れて来ましたよ」 藤「妾の大嗜な……
兼吉という百姓かい」 市「あ、なに……さア貴方此方へお這入りなせえましよ」 幸「....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
なんです、新規にお屋敷見たいな家が出来ましたろうか」 男「お屋敷か、あゝ此の間|
兼吉が往ったっけのう、お直、それ竹ヶ崎の南山でなア」 女房「此方へおかけなさい、....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
学の一流選手でも二十二三分で泳いでゐる始末だ。私が中学一年のとき、佐渡出身の斎藤
兼吉といふ人が始めてオリンピックの水泳に自由型へ出場して片抜手で泳いだ。このとき....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
二年のとき、アントワープのオリムピックに日本から水泳が初参加した。内田正練、斎藤
兼吉という二人の選手である。 斎藤
兼吉という人は佐渡出身の高師の学生で、私のい....
「自伝」より 著者:黒島伝治
明治三十一年十二月十二日、香川県小豆郡苗羽村に生れた。父を
兼吉、母をキクという。今なお健在している。家は、半農半漁で生活をたてゝいた。祖父....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
内は出来る、大湯温泉東栄舘の桜井次郎は弱年であるから保証はしにくい、藪神村の桜井
兼吉は遠方だから予定することは出来まい、序にいうが人夫の賃金はこんなに多忙の中で....