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「内の者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内の者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
し得ることが出来たのだ。というのは、樫田武平なる青年の住所が、村山巡査の管轄区域内の者であること、その職業がこの事件の謎を解くに最も有力なものであること、それに....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
っちゃいかん」と其の商人体の男が、たまり兼ねて口を差入れた。「いま聞いてりゃ、車内の者が射ったということだが君が出て来たのは随分経ってからじゃないか。そんなに後....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
人のイソイソとした姿が、町角に隠れてしまうと、私は船会社と、東京から連れてきた身内の者とに電話を掛けた。それから外へ飛び出した。それは私が横浜に来た仕事の片をつ....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
。この時間と言い、戸締りが厳重で外部から侵入の余地がない点と言い、犯人は明かに店内の者です。いいですか、一層はっきり言えばですね、昨夜この店内にいた者と言うので....
地獄の使者」より 著者:海野十三
は密閉状態にあったことを証明したかったのです。密閉状態にあったが故に、毒瓦斯は室内の者を殺すに十分な働きをしたわけです。鶴彌氏が死んだばかりではなく、洗面場の下....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
。 その時だった。 この無電室の入口の扉が、音もなくすーっと細目にあいた。室内の者は、誰も気がつかない。 その扉の間から、ぬーっと現われたものがある。 ....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
た日を命日にしている位でございましたそうですが、七年ばかり経ちましてから、ふいと内の者に姿を見せたと申しますよ。 それもね、旦那様、まともに帰って来たのではあ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
」 「おや、義作さん、ここに。」 勇美子は店さきに入ろうとしたが、不意に会った内の者を顧みて、 「島野さんも来ていたの。」 「ええ、僕は大分久しい前からなんで....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
をつけることを許された。 油は残り少くなったが阿Qはまだ到著しなかった。趙家の内の者は皆待ち焦れて、欠伸をして阿Qの気紛れを恨み、鄒七嫂のぐうたらを怨んだ。趙....
風波」より 著者:井上紅梅
立上って誰にいうともなく喋った。「こりゃあ、どうしたら好かろう。お婆さんも子供も内の者は皆あの人に手頼って暮しているのだ」 趙七爺は頭を揺って言った。「どうあ....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
と思って、お前さんが身支度をしている間に乾漢を走らして道筋々々へ、先廻りして、身内の者に網を張らして置いたのよ。然うして後から私も化け込んで、見え隠れに附けてい....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
ので、警戒を一層引締て掛ったのだ。 今度の巡検使は、厳しいか、緩やかなのか、領内の者が脈を引いて見るのは、最初の宿の三島という事に代々極っているのだが、純之進....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
から、美容院などというものはなく、髪は髪結いさんに結ってもらいますが、お化粧は身内の者がいたします。 「つうさんにしてもろうたらよかろう」 私の名前はつねと申....
三枚続」より 著者:泉鏡花
。火事だ、火事だと駆け廻って、いや火の玉のような奴、かえってその方が物騒じゃ、家内の者注意怠るな、一同の者、きっと叱り置くぞ、早々引取りませい、とお捌きあり。 ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、その男の身元、素性、性癖、能力、健康、収入等を知ろうと努めます。また彼女は、身内の者および友達の調査や意見も聴きます。そうして最後の判断は自分の覚悟で決めます....