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内定
「内定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「長谷川君と余」より 著者:夏目漱石
それから、ずっと打絶えた。次に逢《あ》ったのは君が露西亜《ロシア》へ行く事がほぼ
内定した時のことである。大阪の鳥居君が出て来て、長谷川君と余を呼んで午餐《ごさん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
遠縁にあたる者で、丸多の夫婦には実子が無いために、行く行くは彼を養子にすることに
内定していたのであった。そういう関係から、幸八も今度の事件については一生懸命に働....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
門)、染五郎(後の幸四郎)というような顔触れで、二番目は円朝物の「荻江の一節」と
内定していたのであるが、それも余り思わしくないと云うので、当時の歌舞伎座専務の井....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
るが、彼のポケットのみは、まだ俸給を受けるべく開かれている。彼の後任はイイダ氏と
内定の由。とにかく新政務長官来任迄は、昔のように、英米独領事の三頭政治だ。 ア....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
めて、留任を希望する一方に、この論文を学位論文として、正木先生に学位を授くる事に
内定した……という事が、やはり学界の美談として伝えられております。尤もこの事は、....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
・Cにまだ然るべき中心人物が居ないために、その情報部長としてノブ子を派遣する事に
内定し、店主アランとゴンクールの両人から、言葉巧みに結社の加入を勧誘し初めたので....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
景勝からさえ使者を遣《よこ》して特に慰問されたほど諸方に響き渡り、又反覆常無き大
内定綱は一度政宗に降参した阿子島民部を誘って自分に就かせたほど、伊達の威を落した....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
し、それにかわって第一宇宙戦隊が編成せられ、左倉少佐が、その司令に就任することが
内定しているというのであった。 「ほう、第一宇宙戦隊。いよいよ宇宙戦隊が誕生する....
「ニッポン三週間」より 著者:宮本百合子
週間めの日本の空は水色で、銀杏の葉は金色だ。失業救済事業公債が二千七百八十万円と
内定し、上野ではプロレタリア美術展がひらかれてる。 〔一九三〇年十二月〕....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
引しているうちに、賊は七月八日に牢死した。伝えるところによると、奉行所では遠島と
内定していたそうである。本来ならば結局重追放ぐらいで済むべきであったが、その書状....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
下げて行った。斉彬は海の方を眺めている。
「斉彬様、いよいよ御世継のことと、御
内定に、相成りました由、只今、御家老御用人より、お知らせが、参りましてござります....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
先年女房に死なれたのでその後釜を欲しがっているという。横尾氏はこの二人を候補者に
内定しておいて、万端は園子へまかせてしまった。 今日も、電話口へ呼び出された老....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
声を聞かぬのと馬糞が無いだけだ。 併しこの諸官省は総て桜田門外に移転される事に
内定していると聞いた。諸官省が、今の司法省と電車道を隔てて一所にかたまって立派な....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
は医学士の意中を計った親類の周旋。一方はその母親から持込んだ華族の縁談。 山河
内定子は、今現に、山の井医学士の令夫人だ。竹永さん。 私は蔭ながら、大なる責任....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
、ボヘミアにある広い田畑を受け取ることになっている。結婚の相手の令嬢も、疾っくに
内定してある。令嬢フィニイはキルヒネツグ領のキルヒネツゲル伯爵夫人になるのが本望....