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「内宮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内宮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
がお好きでした。」と矢代は槙三に訊ねた。 「伊勢でしたね。タウトを読んだせいか、内宮は立派だと思いました。」 黙っているくせに、話すとはきはき発音する槙三の態....
十二支考」より 著者:南方熊楠
う》八月十九日、羽州《うしゅう》秋田常栄院尊竜という僧、伊勢|詣《まいり》して、内宮辺で、蛇の角を落したるを見て、拾うたりと添状《そえじょう》ありとて図を出す。....
十二支考」より 著者:南方熊楠
けなし》島とてまるで巌で草木なき島あり、合せて八島|相《あい》聯《つら》なる、『内宮年中行事記』に、六月十五日|贄海《にえうみ》神事の時舟子の唄う歌の中に「阿波....
十二支考」より 著者:南方熊楠
婦を王の閨房に納《い》る。スラシュトラ民の妻は王の御意に随い、独りまた伴うてその内宮に詣《いた》るを常とすと。欧州には古ローマの諸帝、わが国の師直《もろなお》、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
内宮《ないくう》と外宮《げくう》の間にあるから間《あい》の山《やま》というのであ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
すな。」 「その通り。……この度の参宮には、都合あって五二館と云うのへ泊ったが、内宮様へ参る途中、古市の旅籠屋、藤屋の前を通った時は、前度いかい世話になった気で....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
のを、お一つ召上りませぬか、何ぞお食りなされて下さりまし。」 伊勢国|古市から内宮へ、ここぞ相の山の此方に、灯の淋しい茶店。名物|赤福餅の旗、如月のはじめ三日....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
るという事で特に叮嚀に扱ってくれたのがちょっと嬉しかった。山田へ着いた日直に外宮内宮を参拝して、妙見町に止宿したが、その晩奮発して、古市へ登楼した。しかし古市踊....
狸と俳人」より 著者:田中貢太郎
安永年間のことであった。伊勢大廟の内宮領から外宮領に至る裏道に、柿で名のある蓮台寺と云う村があるが、其の村に澤田庄....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
だし、丁々発矢、雲をよび竜と化し、寸分油断なく後れとるまじと深く心に期していた。内宮に歩いて二三分という近いところに「鮓久」という妙な名の旅館がある。未明に参拝....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
《かみ》竈《かまど》の神、伊勢の国には天照皇大神宮、外宮《げぐう》には四十末社、内宮には八十末社、雨《あめ》の宮風の宮、月読《つきよみ》日読《ひよみ》の大御神、....
宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
宇賀老人を見て云いました。 老人は恐ろしくて返事をすることができませんでした。内宮へ参詣した時にも、長者は外宮のような不敬な詞を繰返しました。 「なんと云う乱....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
負けて、幾分か頭がすずやかになったらしい。 眼をひらくと、窓から真っ直に、外宮内宮の神林が展けている。その上に前山、すこし東に方って朝熊山が見え、それを繋ぐ山....
三国志」より 著者:吉川英治
侍の面々は、 「すわ、大変」と、狼狽して、張譲を始め、おのおの生きた心地もなく、内宮へ逃げこんで、窮余の一策とばかり、何進の妹にして皇后の位置にある何后の裙下に....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
大根干し”の季題をおもい出したが、句にならないまに、山田市をすぎて、外宮につく。内宮へ詣ったときはもう暮色。参拝中に、とっぷり夜になる。禰宜、神職おふたり提灯を....