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「内憂外患〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内憂外患の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
予報省告示」より 著者:海野十三
六千五百五十年 世界の混乱は極度に達する。 混乱を生ずる因子は、何といっても内憂外患の激化にある。すなわち地球外の他の惑星からの侵入者は四千万に達し、これを....
運命」より 著者:幸田露伴
乾隆元年に至って、はじめて恭憫恵皇帝という諡を得たまえり。其国の徳衰え沢竭きて、内憂外患こも/″\逼り、滅亡に垂とする世には、崩じて諡られざる帝のおわす例もあれ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
出すともないようなその声は半蔵の胸を打った。社会は戦時の空気の中に包まれていて、内憂外患のうわさがこもごもいたるという時に、おまけにこの天災だ。 宿役人の集ま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
職を承った会津中将の苦心というものは一通りでない。病躯《びょうく》を起して、この内憂外患の時節に、一方には倒れかけた幕府の威信を保ち、一方には諸国の頑強な溢《あ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るそうだ」 「それは利《き》くまい、三百年来の徳川政権を無条件で奉還する、いくら内憂外患|頻発《ひんぱつ》の世の中とはいえ、一戦も交えずして政権を奉還する、そん....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
屓《ひいき》という儀はござりませねど、人民一般のためより言えば、斯様《かよう》な内憂外患の不安極まる世が明け渡って、天日を仰ぐような朗らかな時勢が来ることを、望....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
もできまい かくの如くの斗※《としょう》の小人 集まり挙《こぞ》って政治を執る奴内憂外患一時に起ッて 今にも知れねえ天下の累卵 これから俄《にわ》かにガヤガヤ騒....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
、実に感嘆措く能わざるものがある。専門の外交官も三舎を避けねばならぬ。かくの如く内憂外患の難局に処して種々の修養を積み、又幼少の時代よりその事業に就き、しかも様....
小説 円朝」より 著者:正岡容
船来航以来、にわかに息詰まるような非常な匂いを見せだしてきていた世の中は、相次ぐ内憂外患に今や何とも名状しがたい物騒がしさはほとんどその頂点にまで達していた。水....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
できなかった。その上、そんなこんなで師父圓馬の一家ともスムーズにはいかなくなり、内憂外患だんだん私は心の苦悩を忘れるため四六時中酒を煽り、とうとう酒気が絶れると....
大岡越前」より 著者:吉川英治
って、まだ捗々しくないのでしてな」 「やれやれ。それは越前どのにとって、まことに内憂外患だ。今の苦衷は、お察しに難くない。――にも関らず、毎日、平然と奉行所に出....