内服[語句情報] »
内服
「内服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内服の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
貸してくれぬかしら。虎膏は狗噛瘡を治し、下部に納《いれ》れば痔病で血下るを治し、
内服せば反胃《かく》を治し、煎消して小児の頭瘡|白禿《しらくも》に塗ると『本草』....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
「お医者もお薬も、私だって大嫌いだわ。」 と至って真面目で、 「まずいものを
内服せて、そしてお菓子を食べては悪いの、林檎を食べては不可いの、と種々なことを云....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
かにし、意志を強くし、視力をととのえる効能があるために大いに重んぜられた。ただに
内服薬として服用せられたのみならず、しばしばリューマチの痛みを軽減するために、煉....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を噛み締めたが、実に意表外な観察を述べた。「で、最初に硫酸マグネシウムだが、勿論
内服すれば、下剤に違いない。しかし、それをモルヒネに混ぜて直腸注射をすると、爽快....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
斜面に倒れた縁なし帽や、ジャケツのあとから、また、ほかの汚れた短衣やキャラコの室
内服の女や子供達が煙の下からつづいて息せき現れてきた。銃口は、また、その方へ向け....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
べきところを四角でなく裁ち合わせた紙は「えびす紙」、元来外用の薬種とされた芍薬が
内服しても病のなおるというところから「えびす薬」(芍薬の和名)というふうに。黒く....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
にして馬に服ませると、今云ったような恐ろしい中毒を起すが、反対に人間の重病患者に
内服させると、人蔘と同じような効果をあらわすので、私は内職に製造して薬屋に売らせ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に近づいた。見ればかれらは紅白粉をつけて、その艶容は娼婦の如くであるのみか、その
内服は真っ紅で、下飾りもまた紅かった。 「こんな尼があるものか」と、卒は思った。....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
は久しく通じなしと言えば灌腸を試むる等、外用の手当は恐る/\用心して施す可きも、
内服薬は一切禁制にして唯医者の来診を待つ可し。或は高き処から落ちて気絶したる者あ....
「決闘」より 著者:神西清
「癒るかね。」 「癒る、手遅れでさえなければ。冷灌水浴、発泡膏。……それから何か
内服薬と。」 「ふむ。……これでもう僕の現状がわかってくれたろうね。僕はとてもあ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
というよりはやや狸に似た愛らしき眼付きの東洋的令嬢。灰色の薄琥珀《タフェタ》の室
内服を寛《ゆるや》かに着こなし、いささか熟し過ぎたる橙《だいだい》のごとき頬の色....