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内状
「内状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
主人と号するようになった。 その青蛙堂からの案内をうけて、わたしは躊躇した。案
内状にも書いてある通り、きょうは朝から細かい雪が降っている。主人はこの雪をみて俄....
「黒髪」より 著者:近松秋江
どれだけの真実な感情を抱いているか。近いところにいてさえ売笑を稼業としている者の
内状は知るよしもないのに、まして遠く離れて、しかも一年以上二年近くも相見ないで、....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
から離房めいた粗末な座敷へ通され、腐ったような刺身で、悪い酒を飲んで、お作一家の
内状を捜った時は、自分ながら莫迦莫迦しいほど真面目であった。新吉は外方を向いて通....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
台の櫛取り出して、千鶴子は手柔らかにすき始めぬ。 「そうそう、昨日の同窓会――案
内状が来たでしょう――はおもしろかってよ。みんながよろしくッて、ね。ほほほほ、学....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
々か、いっぱい喰わしたな」 烏啼は無念のあまり舌打ちをした。 「折角御来邸の案
内状を頂いたのに、留守をしていては申訳ないからね」 「途中から引返したのか」 「....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
火薬庫 例の青蛙堂主人から再度の案
内状が来た。それは四月の末で、わたしの庭の遅桜も散りはじめた頃である。定刻の午後....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
八九割は学生で、あとの一二割が建築家であったそうだ。東京のあらゆる建築専門家に案
内状を発送して、尚そのような結果であった。ヨーロッパでは決してこのようなことは有....
「釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
人はまったく夢中で、小林秀雄と島木健作のところへ六月一日に鮎を食いに来いという案
内状を発送した。 一般に鮎釣りというものは、漁場の権利みたいな料金を支払うのが....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
うてえ段どりで、私は永の奉公の奉公じまいという三日前に、旦那の云いつけで、一々案
内状を持ってまわって来ましたんで。明日は水野左近の息子と孫がみんなあそこへ集りま....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
較べれば、それぐらいは物の数ではない。 知人のもとに刷り物の死亡通知と葬式の案
内状が発送されたが、そこには式の次第がちゃんと書いてある。それによると、喜兵衛が....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
で、身体もガッチリしていて、いかにも働けそうだった。妙子と呼ぶことにした。 案
内状は、主に準之助氏の知人関係に配られた。 二十日、いよいよ開業の日である。美....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
例の青蛙堂主人から再度の案
内状が来た。それは四月の末で、わたしの庭の遅桜も散りはじめた頃である。定刻の午後....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
。これも余の自負心を傷けることが少くなかった。 ある時日本新聞社に来ておった案
内状とパッスを居士は余に持って帰ってくれて小金井の桜を見に行けと勧めた。余はこの....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
になった。見物の場所はかならず土間の四と決まっていて、団十郎の方から日をきめて案
内状を送って来た。その費用はすべて団十郎の負担であったが、それでは気の毒だという....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
金にはしてくれない」と、原口は暗い顔して言った。 「それで、君のところへは会の案
内状が来た?」 「いや、僕が家を出る時はまだ来てなかった」と彼は同じ調子で言った....