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内的
「内的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「想片」より 著者:有島武郎
私もそれから多分の示唆を受けうるであろうから。
従来の言説においては私の個性の
内的衝動にほとんどすべての重点をおいて物をいっていた。各自が自己をこの上なく愛し....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
}。体験としての存在様態が模様に客観化される例としては、ドイツ民族の有する一種の
内的不安が不規則的な模様の形を取って、既に民族移住時代から見られ、更にゴシックお....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
識を動かして生活している。又或る時は外界の刺戟を待たずに、私の生命が或る已むなき
内的の力に動かされて外界に働きかける。かかる変化はただ私の生命の緊張度の強弱によ....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
つの集合場所であったが、今日では一つの屋根のある建物のなかで、どちらかといえば室
内的なものには変って来ましたけれども、ともかくも集団として娯しむ芸術として、殆ど....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
してゆく。 歌壇に唯今、専ら行われて居る、あの分解的な微に入り、細に入り、作者の
内的な動揺を洞察――時としては邪推さえしてまで、丁寧心切を極めて居る批評は、批評....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
ち負かされて憂鬱な生活に沈んで行く様な事はない。此点は立派な人である。 こうした
内的な書き方だけでは、何としても同じ時代の人の教養では、理会せられそうもないから....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
第一人者であると推しながらも、座右に置いたのは紅葉全集であった。近松でも西鶴でも
内的概念よりはヨリ多くデリケートな文章味を鑑賞して、この言葉の綾が面白いとかこの....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
壮観を見守っていたのである。フランシス・ベエコンの冷ややかな毒蛇の目だった。物の
内的本質を透視する目だった。彼はおのれの庇護者の立場に、不安と危険の他の何物をも....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
った。 ただ思うべきは、その当時まだ不便限りなかった旅へ西行を駆り立てた、その
内的欲求の強さということであって、これが彼をして隠者文人の典型たらしめたのである....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
て残っているのは、党名が日本社会党か、日本社会民主党かでもめたことである。結局国
内的には日本社会党でゆき、国外向けには日本社会民主党ということに落ちついた。 ....
「常に自然は語る」より 著者:小川未明
内部的な一切の衝動のあらわれとなって、外面に向って迫撃する。これは、外的条件が、
内的の力を決定するのでない。 こゝに、自由の生む、形態の面白さがあり、押えるこ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
も、人間の心の三毒(貪・瞋・痴)が露れているのを見ます。もちろん、周囲の事情、国
内的、国際的関係によって(それも全部、三毒から起った事情関係です)、勢いそんな不....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ごきの反作用とで独立したもののようにも見える。しかしベートーヴェンの音楽には、「
内的実在のリズムを記録している幅広くゆるやかな振子の鼓動」がある。 ベートーヴ....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
た。これは別項「特殊部落人口の増殖」に於いて論じた通りである。そしてその増殖は、
内的から来たもの、すなわち生産率と死亡率との差によるもの以外、社会の落伍者が、こ....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
かるものを、一種の芸術的表現として認めることが出来る。 かくの如く、民族の心、
内的なるものがすでに変って行っているのである。永い後にはこの文明も何等かの又新し....