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「内苑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内苑の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、神仏おのおの異った因縁があるのかも知れないと思う。 しかし、伊勢の大神宮様の内苑は、森厳《しんごん》にして犯すべからざるものがあるのに、このお寺の中の賑やか....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
で、あたりをよく見まわすことができました。外苑は方四十フィート、そのほかに二つの内苑があります。一番奥の庭に御座所があるのです。 私はそこへ行ってみたくてたま....
日記・書簡」より 著者:宮本百合子
かどうか――と斯う考えました。それで町の有志ともはかって、十万円ばかりの余算で、内苑外苑からすっかり改築して、伊勢まで行かれない人々は、此処へ来て、お参〔以下欠....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ろもろの花がはかなく地上に散り敷いた後は、この世から花は失なわれた。ただ紫禁城の内苑に、今を盛りの芍薬の花が黄に紅に咲いているばかり。大総統邸の謁見室に、わずか....
三国志」より 著者:吉川英治
行った。 そして南苑の白い梨花の径を忍びながら歩いては見まわした。 もう奥の内苑に近い。主の劉恢のいる棟やその家族らの住む棟の燈火は林泉をとおして彼方に見え....
三国志」より 著者:吉川英治
の土もまだ乾いていない今日ではないか」 と、腹立ちまぎれに罵った。 すると、内苑を走ってきた人の跫音が、門を閉めたまま、内から答えた。 「丞相には、明朝早天....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いつつも逃げていた。 「出合えッ……。誰ぞ来てくれいッ……」 いかに広い皇居の内苑にせよ、この叫びが、どこかへ届いていないはずはない。近くには侍従ノ寮や内監鈴....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いる者だった。 「おい、十郎」 さっきからその高氏は、掖門ノ廊に床几をおいて、内苑の梅でも見ている風だったが、ふと過ぎりかけた部将の佐野十郎へ、こう呼びかけた....
私本太平記」より 著者:吉川英治
見せずにいたものだろう。 まだその頃のうち。六波羅|殿舎の大屋根は墨を刷いて、内苑の篝はチロチロ衰えかけ、有明けの黒白もなお、さだかでなかった。 が。よく見....