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「内談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
で」 安「はい」 富「少々お遠ざけを願います」 安「はい、慶治《けいじ》御内談があって他聞《たぶん》を憚《はゞか》ると仰しゃる事だから、彼方《あちら》へ行....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
し驚いたように眼を机の上に転じた。 「この間甲野の御叔母《おば》さんが来て、下で内談をしていたろう。あの時その話があったんだとさ。叔母さんが云うには、今はまだい....
私の個人主義」より 著者:夏目漱石
ん。 熊本には大分長くおりました。突然文部省から英国へ留学をしてはどうかという内談のあったのは、熊本へ行ってから何年目になりましょうか。私はその時留学を断《こ....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
「ミルキ閣下。ミルキ国万歳」 と博士コハクは挨拶をした。 「おお博士、すこし内談をしたい」 ミルキは髭をうごかして物をいった。 博士は心得て、うしろを向....
名君忠之」より 著者:夢野久作
を上げた。ホッと溜息をした。 「よいところへ……ちょっとこちらへ御足労を……少々内談が御座る。折入ってな……」 「内談とは……」 「御老体のお知恵が拝借したい」....
パウロの混乱」より 著者:太宰治
と同様に、津軽の産である。二人逢うと、葛西善蔵氏の碑を、郷里に建てる事に就いて、内談する。もう十年経って、お互い善蔵氏の半分も偉くなった時に建てようという内談な....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 市五郎がその後、しばしば伊太夫の許へ出入りする間に、伊太夫に向って一つの内談《ないだん》を持ち込みました。内々で伊太夫が何というか、それを聞いてみたいよ....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
」 一角は、どんと激しく畳に音を立てて、すわり直した。 「こん日も、小林殿より内談があった。」 当惑しきったという顔で、一角は、語をつないで、 「例によって....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
あるが、抽斎もまた福山の公用人|服部九十郎、勘定奉行|小此木伴七、大田、宇川等に内談し、また小島成斎等をして説かしむること数度であった。しかしいつも藩主の反感に....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
難う……つい離れて居りますから存じながら御無沙汰に相成ります……えゝ今日は少々御内談を願う義が有って態々推参致したる理合と云うは内々の事で、何うも御尊父さまの御....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
も小兼も嬉しがって仲好くして居りますが、貴方には済まねえけれども、こりゃア一寸御内談だけをして置きます、それに附けても吉崎様のお嬢さんは何うなすったか分りません....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の男でありました。 南条は扇面に地図を引いて、席の大勢には関係のない二人だけの内談で、 「こういうふうに地の利がひっぱっているから、ここのところに手は抜けない....
田原氏の犯罪」より 著者:豊島与志雄
訪れた。髪を櫛巻にした細君が出て来て、その突然の来訪におどおどしていた。 「急な内談があるので、」と云って田原さんは座敷に通って広田の帰りを待った。 四人の子....
南国太平記」より 著者:直木三十五
て、二人を見て、すぐ 「うかりうかりと――」 「うかり――」 仙波が 「ちと、内談を――」 「ひやかせば――内談か、聞こう」 「申しかねまするが、御人払いを―....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の教員に供えしが、このたび交代の期限に至り、他の米人を雇い入れんとして、当人との内談すでに整いしにつき、太田氏より東京府へ書面を出だしこの米人を義塾に入れて文学....