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内輪話
「内輪話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内輪話の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
りした真相を認めて、今はもう切れぎれにではなく理路整然と、しかもどんな打ちとけた
内輪話でもできる思慮分別のある親友とでも話しているように、ざっくばらんに自問自答....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
お時の主《しゅう》思いは五郎三郎もかねて知っているので、打ち明けていろいろの
内輪話をしてくれた。今となっては仕方がない。それもおれが監督不行届きからで、お前....
「明暗」より 著者:夏目漱石
さなかった。そうして両方共両方で云い出すのを待っていた。その煮え切らない不徹底な
内輪話の最中に、突然下女のお時が飛び込んで来て、二人の拵《こし》らえかけていた局....
「復讐」より 著者:夢野久作
事を云い出す品夫の気もちが、第一わからなくて困っているんです……ですから、こんな
内輪話をお打ち明けした訳なんですが……」 「……成る程……」 と黒木は火鉢の灰....
「家」より 著者:島崎藤村
「御婚礼の時の着物に似合わないんですッて」 「じゃあ、貸して進げるサ」 こんな
内輪話をしている叔母を誘って、豊世は河岸の方へ歩きに出掛けた。涼台のところには、....
「ヴァリエテ」より 著者:宮本百合子
して恋していなかったし、美しい人とも思っていなかった。先方も種々な点から信用して
内輪話もするのであることを、理解していた。彼となら、万一活動見物が知れたとしても....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
ので、その日その日に於ける夫人の安否を確かめることはできなかったけれど、氏だけの
内輪話では、あの積極的な夫人からたとえ三日たりとも解放せられたことは寿命を数年間....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
よと仰言ってですし、それもよくわかるわ。でも友ちゃんが留守だと、やっぱりいろんな
内輪話が遠慮なく出て、お母さんさっぱりなすったそうです。あれもこれもまア結構よ、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
で来たのだろうから。……しかし、もし、ぼくの将来の結婚の相手として、道江のことが
内輪話の種になっていたのを、君がたまたま耳にして、それだけで、すぐ道江の気持ちま....
「人の首」より 著者:高村光太郎
い悲に被われ、或者は楽しく、或者は放心している。四隣人無きが如く連れの人と家庭の
内輪話をしているお神さんもある。民衆論を論じているロイド眼鏡の青年もいる。古着市....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
踏みたい妙な心持と、一つには与惣次失踪から足のつくことを懼《おそ》れて、与惣次の
内輪話を資本に、頭を剃って夢物語に箔を付け、女房の一筆と高飛の路銀を持って余熱《....
「抵抗のよりどころ」より 著者:三好十郎
してみることが第一歩だと思ったのです。それで前節のような、グチばなしに似た自身の
内輪話をすることによって痛い思いをしはじめたわけです。もうすこし、それをつづけま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いえば、鳥合ヶ原の日から、約一ヵ月ほど後のことだった。高氏の一身上に、思いがけぬ
内輪話が起っていた。 彼の結婚についてであった。 「――一国の御世嗣としては、....