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「内面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
にやさしい声を出した。この男は不思議な性格を持っている。というのは、外面の行為と内面の心意とが、たいていな場合は一致しない。しないどころか、いつでも正反対になっ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だろう。そしてそれは本能的生活に於て与えられるのだ。本能的生活によって智的生活は内面化されなければならぬ。本能的生活によって智的生活は統合化されなければならぬ。....
去年」より 著者:伊藤左千夫
ということはできぬものらしい。君のごとき境遇にある人の目から見て、僕のごとき者の内面は観察も想像およぶはずのものであるまい。いかな明敏な人でも、君と僕だけ境遇が....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
女の向いの座席の窓枠は、鋼鉄車のことですから向って左端から測って十センチの幅の、内面に板を張った縦長の壁となりそれから右へ四角い窓が開いています。もし車外から彼....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
ん限りの力をもってしてもただ個人的思索の注釈に過ぎないのである。禅門の徒は事物の内面的精神と直接交通しようと志し、その外面的の付属物はただ真理に到達する阻害と見....
続獄中記」より 著者:大杉栄
。したがってそこに住む人間の心はとかくに弛緩しやすい。本当に血の滴るような深刻な内面生活は容易に続け得られない。その他種々なる俗的関係の顧慮もある。いっさいを忘....
東京要塞」より 著者:海野十三
しには何一つやれないような事態となったと知るや、某大国はいちはやく態度を豹変し、内面はともかくも表面的には中国に対する同情をひっこめ、そしてひたすら日本の御機嫌....
女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
考える時代となり、尚上述の条件を男子側より否定されるならば、永遠に、女性の生命は内面の不平を堪えて男子を羨み続けるでありましょう。 女性のよろこびを考えるうち....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
酒色の慾を満足せんとするのである。即ち外面的に観れば、それは人間の乱行であるが、内面的に観れば、それは地縛の悪霊の跳躍なのである。地縛の霊は、斯くして享楽の二度....
眉の記」より 著者:上村松園
る。 目は口ほどにものを言い……と言われているが、実は眉ほど目や口以上にもっと内面の情感を如実に表現するものはない。 うれしいときはその人の眉は悦びの色を帯....
発明小僧」より 著者:海野十三
籠の中のトラックを疾走し、鼠また胆を潰して先頭にたちて快走すべし。 然るに籠の内面にはエボナイト製の天井を設けあるを以て、猫の快走するたびに、猫皮とエボナイト....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
る競技には参加したくない。必要な時に十分なる緊張を持ち得るものでなくては、そして内面における真の緊張を持ち得るものでなくては本当の余裕は生じ難い。 多分に人に....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
ませんが、私は元禄時代の風俗にして砧のヒロインを描きました。 砧|擣つ炎の情を内面にひそめている女を表現するには元禄の女のほうがいいと思ったからであります。....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
る。更に進んで故人の肉を描き血を流動せしめて全人格を躍動せしめようとするには勢い内面生活の細事にまでも深く突入しなければならないから、生前の知友としてはかえって....
日本画と線」より 著者:上村松園
その走り具合や、重たさや軽さによって、物体の硬軟や疎密は言うに及ばず、物その物の内面的実質までもその気持ちを如実に出すの妙があるのです。それでありますのに今の日....