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円寂
「円寂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円寂の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
頭の前に剥げ膳が据えられ、茶碗の水には落葉が二枚浮いて居ました。白木の位配に「新
円寂慈眼院恵光大姉」と書いてあります。慈眼院恵光大姉――其処に現われた有無の皮肉....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、何でもござれで諸宗の経典に眼を晒《さら》し、断食苦行などは至極の得手物で、先日
円寂した土宜法竜大僧正など、汝出家せば必ず中興の祖師となれると勧められた。毎度の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ころもわからない。けれども親戚のうちにお位牌がある、それには、 「文化七庚午年
円寂 木喰五行明満聖人品位 六月初五日」 これによると、九十三歳の円満|示....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
勝った気分に乗せて出すことが出来ることなのである。三十一字形の短歌は、おおよそは
円寂の時に達している。祖先以来の久しい生活の伴奏者を失う前に、我々は出来るだけ味....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
たものが大部分であるといってよい。 原典の「太平記」を書いた作者は、小島ノ法師
円寂とされている。が、この人の伝記もよくわかっていない。書かれた時代は正平から応....
「山の人生」より 著者:柳田国男
ば露れるにきまっている。しかも和尚は天正四年の三月に、たくましい一篇の偈を留めて
円寂し、墓もその寺にあるにかかわらず、その後なお引続いて、常陸坊が生きているとい....