円山公園[語句情報] »
円山公園
「円山公園〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円山公園の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
の姿に投げたのは、ホールへの諷刺だ。歪んだ昂奮に青ざめて、やがて木崎は四条通りを
円山公園の方へ、歩いて行った。 そして、祇園の石段を登って行くと、暗闇の中から....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
たので誰もそわそわして落ち着かず、新入生の歓迎コンパだと称して毎晩のように京極や
円山公園へ出掛けて行くらしく、その自由さが豹一には羨しかった。 ふと振り向くと....
「黒髪」より 著者:近松秋江
り、障子を開放した前栽の方に足を投げ出してじっと心を澄ましていると、塀の外はすぐ
円山公園につづく祇園社の入口に接近しているので、暖かい、ゆく春の宵を惜しんで、そ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
は黒い大きな目をまたたきもさせないで私を見ている。甘えたい気持ちでいっぱいなり。
円山公園の噴水のそばを二人はまるで恋人のようによりそって歩いた。
「秋の鳥辺山《....
「札幌まで」より 著者:寺田寅彦
れでいて楽には米が食えないのが今の日本の国である。 札幌で五晩泊った。植物園や
円山公園や大学構内は美しい。楡やいろいろの槲やいたやなどの大木は内地で見たことの....
「恩人」より 著者:豊島与志雄
粧した掃除女の群や、清水《きよみず》の茶店を守っている八十幾歳の老婆の昔語りや、
円山公園の夜桜、それから大原女《おはらめ》の話、また嵯峨野の奥の古刹から、進んで....
「雨」より 著者:織田作之助
いって将来どうしようという目的もなかった。寄宿舎へはいった晩、先輩に連れられて、
円山公園へ行った。手拭を腰に下げ、高い歯の下駄をはき、寮歌をうたいながら、浮かぬ....
「中毒」より 著者:織田作之助
ふれるのもためらわれるくらい、垢じみていた。しかし……。 朝、娼家を出た私は、
円山公園の芝生に寝転んで、煙草を吸った。背を焼かれるような悔恨と、捨てられた古雑....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
松年先生の塾に居た頃の思い出のようです。その頃如雲社の新年大会が毎年一月十一日に
円山公園で開かれていましたが、私も社中の人達につらなって見に行ったことがあります....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
今日でいう画塾の研究会というのが、毎月十五日円山の牡丹畑で開かれました。その頃の
円山公園は、祇園神社のすぐ北側が鬱蒼とした森で、小径がついていて、あの名高い橡の....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
んの塾に移りました。 この松年さんの塾とそのお父さんの百年さんの塾とが合同で、
円山公園藤棚の所にあった牡丹畑という料亭に春秋二回大会を開いて作品を公開しました....
「澪標」より 著者:外村繁
私は劇研究会にも、ビラを貼っていた生徒にも妙に興味を覚え、当日、会の催される、
円山公園の「あけぼの」へ行ってみる。その席に今一人、より魁偉《かいい》な、極めて....
「雨」より 著者:織田作之助
られたことが彼を勇気づけた。五月二日、五月三日、五月四日と紀念祭あけの三日、同じ
円山公園の桜の木の下で、その美貌の順によって女専の生徒を次々と接吻した。簡単にも....