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円筒
「円筒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円筒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
角《かど》に立っているポスト。ポストはいつか透明になり、無数の手紙の折り重なった
円筒の内部を現して見せる。が、見る見る前のようにただのポストに変ってしまう。ポス....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
の美しいシルク・ハットをありありと目の前に髣髴《ほうふつ》した。シルク・ハットは
円筒《えんとう》の胴に土蔵の窓明りを仄《ほの》めかせている。そのまた胴は窓の外《....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
停った。そして新しい光景が幕面にうつった。 それは例の怪人集団の城塞と思われる
円筒型の構築物が、さっきの場合よりずっと上方から俯瞰した状態でうつっていた。その....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
って眺めていた。中から出て来たのは、何やらこまごました部分品のついたピカピカ光る
円筒様のものだった。自動車のタイヤに空気を送るポンプのようでもあり、機関銃のよう....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
けた。眼前に浮び出づる直径五十センチばかりの白円の中にうつりいだされたるは鳶色の
円筒であった。よくよく見ればそれは後へかすかな瓦斯体を吹き出している。急速度で進....
「海底大陸」より 著者:海野十三
舌をまいた。 水中望遠鏡は潜水艦の潜望鏡のように、天井からぶらりとさがっている
円筒状のもので、下にはハンドルをまわすと、上下左右、どちらでも水中を自由に見物で....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
《かぶとむし》のからだのようであった。 その頭部は、しいの実のように、大部分は
円筒形であるが、上は、しいの実のようにとがっていた。そしてまん中あたりに、目の穴....
「超人間X号」より 著者:海野十三
ない。 煙の中で動いている者は、博士よりもずっと大きな体格をもっていた。大きな
円筒形《えんとうけい》の頭、がっちりした幅の広い肩、煙突《えんとつ》を二つに折っ....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
ろいろな形の函を置き並べたように、立ち並んでいる。一般に、その形は、四角か、或は
円筒を転がして半分地中に埋めたような恰好であった。そしてどの屋上にも、アカグマ国....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
上下相当の視角にわたって四方八方が見渡せるのであった。 部屋の中央部は、大きな
円筒型の壁になっていて、その中には何があるのか分らなかった。床はリノリューム張り....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、多分あれと同じものだろう」
何という奇妙な形をしたものであろうか。その大きな
円筒は、表面がへんに焼け焦げたようになって、そうしてちかちかと、薄い光がさしてい....
「怪塔王」より 著者:海野十三
のわからない、こみいった機械がならんでいましたが、その中に、郵便箱ほどの大きさの
円筒が三個、はなればなれにたっていました。これはなんであるか今までよくわかりませ....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
兜をかぶる、ちょっと見ると、潜水兜に似ているが、大きさはもっと大きくて上下に長い
円筒形だ。兜の額のところから、こうして二本の鞭のようなものが生えていて、釣竿のよ....
「雷」より 著者:海野十三
ューッと天に向って伸びているのだった。その銅針の下には、お銚子の袴のような銅製の
円筒がついていて、これが杉の丸太の上に、帽子のように嵌っていた。 「これは避雷針....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
新式空気自発器 各自の家によくある赤く塗った消火器のような恰好をした
円筒を背にかけ、その下端に続いている一条のゴム管を左の脇下から廻して、その端は、....