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円転滑脱
「円転滑脱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円転滑脱の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と板の間の境にある敷居の上であって、当人はこれから歓言愉色《かんげんゆしょく》、
円転滑脱《えんてんかつだつ》の世界に逆戻りをしようと云う間際《まぎわ》である。そ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
で、権力を得んとて突進する一平民に見るような貪欲《どんよく》をそなえていた。また
円転滑脱で、環境と相手とに従って様子を変えるのが巧みで、もっともらしい様子でよく....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
いい人なんですけれど。」 「ふむ。」準之助氏は止むを得ずうなずいた。夫人がこうも
円転滑脱、弁舌さわやかに、自分の立場を明らかにした以上、こっちからそれを崩しにか....
「豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
なと思ったりした。 豊竹呂昇《とよたけろしょう》――ほんとにあの女《ひと》こそ
円転滑脱な、というより魅力をもった声の主だ。彼女の顔かたちが豊艶なように、その肉....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
レーランの如きは、もっとも彼を敬重し、何彼と好意を寄せた。 彼の堂々たる、又、
円転滑脱たる外交ぶりは、ざっと次のような有様だったのである。 難問題に就いて、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
喜兵衛、又の名を小林城三といった油会所の手代であった。が、伊藤八兵衛の智嚢として
円転滑脱な才気を存分に振ったにしろ、根が町人よりは長袖を望んだ風流人|肌で、算盤....