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冊数
「冊数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冊数の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
ジャ」 此強談判を受けた出版元は青く成ってアヤマリ「それは御尤であるから、予定の
冊数を完全に出版した後でなくば、残本安売りをいたしませぬから、ドーゾ不相変」と一....
「道草」より 著者:夏目漱石
った。しまいにこの体《てい》たらくを見るに見かねた或《ある》友人が来て、順序にも
冊数にも頓着《とんじゃく》なく、あるだけの書物をさっさと書棚の上に並べてしまった....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
人に学んだかどうかは詳でない。 福岡の人林大寿氏は奇特の人で、只圓翁の自筆の短
冊数十葉を蒐集し、同翁の門下生に分与しようとされたものが現在故あって一纏めにして....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
書籍のことを訴えたれば、丁度そのとき、予は独房におかれていたので、「独房の者には
冊数の制限は入らぬ」とのことで、その翌朝早く、予の持って来た本を悉く下げ渡された....
「蠹魚」より 著者:宮本百合子
れたものである。四六版、三百十二頁に、十行ならびの大きな活字で書名、著者、年号、
冊数が掲載されてある。 これは、明治八年いよいよ書籍館が独立して旧大学内大成殿....
「家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
うございます。いつか中も願って見ようかと思っていましたの。(間。) 画家。格別|
冊数はないが、あの中にでも何かしらあるだろう。(間。)何んだってそんなに己の顔を....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いようで、ハハーンと我から肯《うなず》き、読書のスピードをおとすことと、一ヵ月に
冊数をへらすことに努力した覚えがあります。そういう風に抑制して一日を、日本経済史....
「死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
、はっと気付いたことがあります。それは、あの子が持っていた書物のことです。僅かな
冊数の小型なものでしたが、その多くが登山記でした。アルプスやヒマラヤのいろいろな....
「雁」より 著者:森鴎外
云う「書き本」に限っている。この頃読んでいるのは三河後風土記である。これはだいぶ
冊数が多いから、当分この本だけで楽めると云っている。貸本屋が「読み本」を見せて勧....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
るを当時の同僚安井氏の記したるを、頃日『軍医団雑誌』といふのにのせ候趣にて、其別
冊数部を送りこし候まゝ、筋違ひのつまらぬものなれども、一冊拝呈仕候。此戦役の前半....
「樹氷」より 著者:三好十郎
―日記といっても小さな汚れた手帳で、それが五十冊近く、毎年一冊書く習慣らしくて、
冊数は年数と同じなわけなんですが、それを出してくれた。ひらいてみると、粗末な日記....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
畑の下の長屋裏へ伴った。そして蓄備倉のような洞穴のおくを示した。荷梱にして数個、
冊数にすれば千巻の書物ともいえる。 正季はそれをただちに馬五頭の背に移させ、そ....