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再縁
「再縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
再縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
っても、母だけは死んではいなかったらしい。彼は父よりもこの母に、――このどこへか
再縁《さいえん》した母に少年らしい情熱を感じていた。彼は確かある年の秋、僕の顔を....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
じょう》が、世間普通の兄弟に変っていると思った事はなかった。いや、母が兄をつれて
再縁したと云う事さえ、彼が知るようになったのは、割合に新しい事だった。ただ父が違....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の玉太郎はその後に植疱瘡することになったそうです。お福は根岸へ帰ってから何処へも
再縁せずに、家の手伝いなぞをしていましたが、上野の彰義隊の戦争のときに、流れ弾《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ていた。お国さんは容貌《きりょう》も好し、人間も馬鹿でないから、どこへでも立派に
再縁が出来ると近所でも噂していた。 四月十日の小雨《こさめ》のふる宵であった。....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
んでしまった。それからこっち妾は気楽に見える若い有閑未亡人の生活をつづけている。
再縁の話も実は蒼蠅いほどあるのではあるが、妾は一も二もなくこれをお断りしている。....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
うちに、亭主の万吉が早く死んだので、お幸はお金を連子にして神明の安兵衛のところへ
再縁しました。安兵衛は神明の矢場や水茶屋へ菓子を売りにゆくので、その縁でお金も矢....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
思議だねえ、私が廿六の時黒川の家を離縁になって国へ帰り、村上に居ると、兄が頻りに
再縁しろとすゝめ、不思議な縁でお出入の町人で荒物の御用を達す樋口屋五|兵衞と云う....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
に、叔母は玉井家から離縁になって戻り、間もなく十一月二十一日にはまた元の藤村家へ
再縁している。それは私が満二年一ヶ月に達した時のことである。して見ると、私がここ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
となったのでございます。『小櫻姫は本当に烈女の亀鑑だ。まだうら若い身でありながら
再縁しようなどという心は微塵もなく、どこまでも三浦の殿様に操を立て通すとは見上げ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
小町、イヤ、東京小町だなどと評判をよんだ娘である。母親も人目にたつ後家であるから
再縁をすすめる人も多かったが、菊坂随一の貧乏世帯を必死にがんばり通したシッカリ者....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
わたくしとして二度の夫を迎える気にはなれません。両親をはじめ、皆さんからしばしば
再縁をすすめられましたが、私は堅く強情を張り通してしまいました。そのうちに、妹も....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
で煩悩邪悪の色は、一点も染まっていない。 兄も心配し、母も心配し、妹にそろそろ
再縁の話がはじまった。まだ三十歳には間のある娘を、一生寡婦として捨て置くわけには....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
書きましたが、その歿後、祖母には経済の才があると、兼ねて聞えていたのでしたから、
再縁を勧める人が多い内に、藩でも有名な富豪の某家から是非にと望まれました。森の家....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
です。祖母は、その金を貰って子供を連れて、一旦里に帰って来ましたが、子供を預けて
再縁をせよと云う親の勧めや又外から降るように来る縁談を斥けて、娘を連れたまま、向....
「雨」より 著者:織田作之助
その嫁と並べてみてお君の美しさは改めて男湯で問題になり、当然のことゝして、お君の
再縁の話がしば/\界隈の人たちから金助に持ちかけられたが、その都度、金助がお君の....