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再認識
「再認識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
再認識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
粛の現実《リアリティ》の認識は、二・二六事件の前夜にて終局、いまは、認識のいわば
再認識、表現の時期である。叫びの朝である。開花の、その一瞬まえである。 真理と....
「人間失格」より 著者:太宰治
志も授けられぬ許りに どこをどう彷徨《うろつき》まわってたんだい ナニ批判 検討
再認識? ヘッ 空《むな》しき夢を ありもしない幻を エヘッ 酒を忘れたんで み....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ならぬ。そうして、この想起は、我々をして「いき」が我々のものであることを解釈的に
再認識せしめる地平にほかならない。ただし、想起さるべきものはいわゆるプラトン的実....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
とだ。そしてそれが道徳なるものの新観念(尤も本当は新しくも何ともない当然な観念の
再認識だと思うが)の検討ということになるのである。――私はそのために邪魔になるよ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
満ち満ちて、今まで棄ててかえり見られなかった郷土の産物、芸術が、国粋の至宝として
再認識され、珍重され初めつつ在る。能楽の如きも老人の閑技、骨董芸術として、忘却さ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
わしは、出直してくるよ。それから、わしの国の首脳部の者共《ものども》へも、地球を
再認識するよう、極力《きょくりょく》説いてまわるつもりだ。やあ、黒馬博士、それで....
「辞典」より 著者:戸坂潤
という点が、再び明らかにされることとなった。弁証法と論理学と認識論との同一のこの
再認識は、今日「哲学に於けるレーニン的段階」と呼ばれている。 問題はこの三者の....
「文学の曇天」より 著者:豊島与志雄
って眺めるのに適宜な視距離を得るだけの年月――が経過した。そのために、明治時代の
再認識が企図せられ、明治文化の研究が進められるのは、当然のことであろう。 然し....
「新たな世界主義」より 著者:豊島与志雄
長し合うような根拠が、どこかに見出せないものであろうか。 吾々の生存の場として
再認識される極東の地域は、中日両国の親和提携によらなければ、その安寧は期し難い。....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
うこともないが、どこを見ても満足であった。自分自身のあらゆる部分が一切合財、鏡で
再認識することによって、ただもう満足で仕様がない。しかるに旅館開業どころか、この....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
。 この日蓮の「国土の恩」の思想はわれわれ今日の日本の知識層が新しく猛省して、
再認識せねばならぬものである。われわれは具体的共同体、くになのである。共生という....
「戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
の行きづまりにあると断じるつもりはないが、少くとも、文学におけるジャンルの限界の
再認識、更に、戯曲というジャンルの可能性への新しい期待から生れた気運ではないかと....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
も拘わらず、フランス古代劇の傑作とされ、「ファルス」にも高度な芸術性があることを
再認識させる契機をつくつた。 それ以来といつてもいいが、才能ある新作家のあるも....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
当然そうなるべき結果を一つ指摘したいと思う。それは、為兼のような形で『万葉集』を
再認識するということは、必ずや詞の上での『万葉』模倣にはあまりはげしい偏向は見せ....
「随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
げられ無視され、軽蔑されて、低俗な大衆小説の下位に置かれた捕物小説が、俄然として
再認識され、世の注目の的となったのは、江戸川、白石、両氏の力に依るところがはなは....