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冕
「冕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冕の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
んで天国と其義と共に王たるべし(提摩太後書二章十一、十二節)、キリストと共に棘の
冕を冠しめられて信者は彼と共に義の
冕を戴くの特権に与かるのである。 「我がために....
「運命」より 著者:幸田露伴
は万石、府には官属を置き、護衛の甲士、少き者は三千人、多き者は一万九千人に至り、
冕服車旗邸第は、天子に下ること一等、公侯大臣も伏して而して拝謁す。皇族を尊くし臣....
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
を連れてその門の中へ入った。 ※は恐る恐る前を見た。殿上の高い処に一人の王者が
冕を被り袍を著て案に拠って坐っていた。その左右には吏員がおり、また鬼卒も控えてい....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
たひらにし、白雨にてこれをやはらかにし、その萌え出づるを祝し、また恩恵をもて年の
冕弁としたまへり。爾の途には膏したゝれり。その恩滴は野の牧場をうるほし、小山はみ....
「弟子」より 著者:中島敦
明らかだ。老人はまた言う。「楽しみ全くして始めて志を得たといえる。志を得るとは軒
冕《けんべん》の謂ではない。」と。澹然無極《たんぜんむきょく》とでもいうのがこの....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
栄職を却《しりぞ》けて一死その志を貫いた。学者|一度《ひとたび》志を立てては、軒
冕《けんべん》誘《いざな》う能わず、鼎※《ていかく》脅《おびや》かす能わざるもの....
「平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
は真に想いがけない光栄であると感じます。 平塚さんが日本における女流思想家の冠
冕であることは、女史の言説や行動に服すると否とにかかわらず、社会が遍くこれを認め....
「小翠」より 著者:田中貢太郎
ろうと思って、腹を立てて帰ろうとした。と、元豊が天子の着るような袞竜の服を着、旒
冕をつけて、室の中から一人の女に推し出されて出て来た。王給諌はひどく駭くと共に、....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
ぬことにも顕《あらわ》れて、もって人生の味がはなはだ甘きをなすものである。 「軒
冕《けんべん》(高貴の人の乗る馬車)の中におれば、山林の気味なかるべからず。林泉....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
この男には罪はない」 しかし群集は喜ばなかった。イエスを戸外へ引き出した。棘の
冕を頭に冠せ、紫の袍を肩へ着せ、そうして一整に声を上げた。 「十字架に附けろ! ....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
tta はイタリア名の小皿《こざら》の意で、すなわちその花中《かちゅう》の黄色花
冕《おうしょくかべん》を小皿に見立てたものである。そして属名の Narcissu....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
れば露伴先生の文はけだし江戸趣味の極めて深遠なるもので、また古今を通じて随筆の冠
冕《かんべん》となすべきものである。『世に忘れられたる草木』『雲のいろいろ』以下....
「車上の春光」より 著者:正岡子規
について論じた。歌界の前途には光明が輝いで居る、と我も人もいう。 本をひろげて
冕《かんむり》の図や日蔭のかずらの編んである図などを見た。それについてまた簡単な....
「三国志」より 著者:吉川英治
車馬 大輅、戎輅。大輅ハ金車、戎輅ハ兵車ノ事。黄馬八匹。 二 衣服 王者ノ服。袞
冕赤※。朱ノ履タル事。 三 楽県 軒県の楽、堂下ノ楽。昇降必ズ楽ヲ奏ス。 四 朱....