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冗費
「冗費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冗費の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
と、大量の稗粟黍を食い潰させた小鳥飼と同様、円本出版屋の洋紙スリ潰しは、正に国産
冗費の罪大なるものである 買いたくば時を待つがよい 本書は一円本総マクリで、概括....
「面白き二個の広告」より 著者:堺利彦
ることを察すべし。彼らは勤勉して今より多くの金を得んとするよりも、節倹して無益の
冗費を省かんとするよりも、何らの労苦なしに偶然ある作用によりて安楽を得んことを求....
「家」より 著者:島崎藤村
え、そんなかネ」 「威勢の悪いこと夥しいんです。向島が私に、茶屋でばかり逢うのも
冗費だから、家へ来いなんて……そうなると、先方の母親さんが好い顔をしませんや。そ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
のためにかかってる。何、僕だって軍人は必ず貧乏しなけりゃならんというのじゃない。
冗費を節して、恒の産を積んで、まさかの時節に内顧の患のないようにするのは、そらあ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
住は、徳川家に人質を提供したものである。今将軍は外交の難局に当って、旧慣を棄て、
冗費を節することを謀っている。諸侯に土木の手伝を命ずることを罷め、府内を行くに家....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
でありますが、この工事の始終におきまして、先生御在世中の御素行に鑑み、飲食費等の
冗費としては半銭も支出致しておりません事をひそかに喜んでおります。甚だ簡単ではありますが、これを以て工事報告と致します。....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
癖がありますから、どうも御身代のお為に悪いそうでございまして、殿様育ちのお癖かお
冗費が立ちだすような事がありますから、商法なすっても思うようには儲けもないが、段....
「源氏物語」より 著者:紫式部
、今年は四十の賀に託して六条院へ行幸をあそばされたい思召しであった。しかしそれも
冗費は国家のためお慎みになるようにと六条院からの御進言があっておできにならぬため....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
第六十一 火の倹約 台所の経済法は何人も不断の研究を要す。研究せざれば無用の
冗費《じょうひ》のみ累《かさ》なりて人は空《むな》しく金銭を浪費するのみ。主人の....
「三国志」より 著者:吉川英治
州を奪らんとするなど、一州を奪るにもどれほどな兵力と軍需を消耗するものか、国力の
冗費を思わぬものだ」 すると、主戦的な人々は、声をそろえて、 「そんな巧いわけ....