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冠り物
「冠り物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冠り物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「足迹」より 著者:徳田秋声
ろと棺の側へ寄って行った。 細長い棺の中には、布の茶袋が一杯詰められてあった。
冠り物や、草鞋のような物がその端の方から見えた。生前にいろいろの着物を縫って着せ....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
道を参ってよろしかろうかな?」 こう云って広い方の道を指した。 と、老樵夫は
冠り物を取って、コツンと一つ頭をさげたが、つくづくと茅野雄の顔を見た。 「へい、....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
布いてあった座蒲団へ坐ると、俯向いている富士春へ
「久し振りだな」
「ええ」
「
冠り物をとれ。益満さん、一寸、話があるんだ。その暑くるしい奴を、取ってくんねえか....
「空罎」より 著者:服部之総
のじょう》(川路)与三郎(村垣《むらがき》)をみて、御機嫌ようといひながら笑ひて
冠り物を取りて、うなづくが如く礼をなす。これ大かた魯人の仕方也。かかるところ、長....
「Moods cashey」より 著者:服部之総
および台湾の西夷』からそれを紹介してみる。 Hat=Caberra mono(
冠り物) Immediately=Todie mar(ただいま) Tailor=....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
たか遺恨か知らねえが、老爺さんを酷いことをしやアがる、組打ちでもしたか相手の奴の
冠り物をしっかり握って居るが、指を折らなけりゃア中々取れねえくれえ一生懸命に押え....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。毎回の無礼講でも、みなは冠、烏帽子も放ち、ぞんぶん赤裸をみせるのに、彼のみは、
冠り物も脱ったためしがない。妓たちには、木石様とアダ名され、いつも面白くなさそう....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
意を払っていた情況を語るものではあるまいか。享保八年に幕府が非人の斬髪を励行し、
冠り物を禁じて、一見町人・百姓と区別の出来る様にしたのも、この頃の方針を見るに足....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
ら、祖先以来の姓を失ってしまいました。また昔は百姓たる公民は、みな朝鮮人のように
冠り物を冠ったものでありましたが、彼らは法師となりましたから、それを冠らなくなり....