冠山[語句情報] » 冠山

「冠山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

冠山の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
利品について、一々|叮嚀《ていねい》に説明の労を取ってくれるのみならず、両人を鶏冠山《けいかんざん》の上まで連れて行って、草も木もない高い所から、遥《はるか》の....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
して置きたい様な処であった。余等は更に観月堂に上った。川を隔てゝ薄桃色に禿げた※冠山を眺め、湖水の括れて川となるあたりに三上山の蜈蚣が這い渡る様な瀬田の橋を眺め....
春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
余平均となった。松林をぬけると本沢、二ノ沢、一ノ沢を集めた大きな谷をへだてて、鍋冠山が雪をかぶって、層をなした雪は実に綺麗に積っていた。沢を伝って目を上に上げて....
坑夫の子」より 著者:葉山嘉樹
晴らしい威力を発揮した。濡れ蓆位被せたって、そんなものは問題じゃなかった。 鶏冠山砲台を、土台ぐるみ、むくむくっとでんぐりがえす処の、爆破力を持ったダイナマイ....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
八月の二十日、僕等は鳳凰山下を出発し、旅順要塞背面攻撃の一隊として、盤龍山、東鷄冠山の中間にあるピー砲台攻撃に向た。二十日の夜行軍、翌二十一日の朝、敵陣に近い或....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
大菩薩嶺を左にしては、小金沢、天目山、笹子峠がつづきます。それをまた右にしては鶏冠山《けいかんざん》、牛王院山《ごおういんざん》、雁坂峠《かりざかとうげ》、甲武....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
》がすんだら、太東岬に弔魂碑《ちょうこんひ》を建てようよ。」 「ああ、旅順の東鶏冠山《ひがしけいかんざん》砲台にも、敵の将軍の弔魂碑が建っていますね。」 「そう....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
嘱託をしている東京美術学校出身の日本画画家I氏の案内で僕達夫妻は旅順へ行き、東鶏冠山その他の日露戦争の戦跡を巡覧したり、満日旅順支社長の海旋風氏は探偵小説家とし....
木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
街が小さく見え、安曇野を隔てて遠く、有明山、屏風岳、槍ヶ岳、常念ヶ岳、蝶ヶ岳、鍋冠山などが攅簇して、山の深さの幾許あるか知れない様を見せているのだが、これらの山....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
した深い上流の山の端から、翠の影がさっと谷間を流れて、体がひやりと冷たくなる。鶏冠山の真黒な岩壁にはいつもながら緑の大波が渦を巻いてぶつかっている。そして何でも....