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冥護
「冥護〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冥護の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
いません。その上はただ清水寺《きよみずでら》の観世音菩薩《かんぜおんぼさつ》の御
冥護《ごみょうご》にお縋《すが》り申すばかりでございます。」
観世音菩薩! こ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
つまり康頼の考えでは、神仏も商人と同じなのじゃ。ただ神仏は商人のように、金銭では
冥護《みょうご》を御売りにならぬ。じゃから祭文《さいもん》を読む。香火を供《そな....
「入れ札」より 著者:菊池寛
っきり見えていらあ。 忠次 なつかしい山だ。もうここが死場所だと思ったが、神仏の
冥護とでもいうか、よく千人近い八州の捕手を斬りひらくことができたものだ。 喜蔵 ....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
ようためで、名聞《みょうもん》利益のためではござらぬゆえ、この学問の成就するよう
冥護を垂れたまえと、かように祈り申したのじゃ。この誓いにも背き申すゆえ、序文の儀....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
じ心に成ったなら此の塔は再び丸部家の血筋の者へは復らぬ所でした」余「成ほど先祖の
冥護にも依るでしょうが、全く貴女の熱心の為ですよ、貴女の智慧に依らぬ限りは、此の....
「狂人は笑う」より 著者:夢野久作
を争って天幕を張りまわすと、手に手にお香を焚いたり、神符を焼いたりして崑崙山神の
冥護を祈ると同時に、盛大なお茶祭を催して、滅亡びた崑崙王国の万霊を慰めるのだそう....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
不遜は許されるべきものではない。盈つれば欠くるという。なおも店の拡張を計って天の
冥護に離れ、人の同情を失えばどうなるか。思いをここに致せばなかなか現状の不自由等....
「取舵」より 著者:泉鏡花
直して、曳々声を揚げて盪しければ、船は難無く風波を凌ぎて、今は我物なり、大権現の
冥護はあるぞ、と船子はたちまち力を得て、ここを先途と漕げども、盪せども、ますます....
「三国志」より 著者:吉川英治
物を、江岸の前線に廻送のことあり、すなわち某を以てその奉行となす。天なる哉、この
冥護、絶好の機逸すべからず。万計すでに備われり。かねがねご諜報いたしおきたる通り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、あなた様には、解かれて、都へお返りなされてでござりまいた。――まことに、仏天の
冥護ならんと、その折も、孔雀明王の御壇に、われら、いかばかり謝し奉ったことかしれ....