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冬子
「冬子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬子の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
したから」 お志保さんは、飯倉という響を何となし特別にいった。その伯父の家には
冬子と小枝という従妹たちがいて、和一郎はよく泊りがけで行っているのであった。 「....
「伸子」より 著者:宮本百合子
大股で、閾《しきい》の上に安川の姿が現れた。伸子を案内した男は階下へ去った。安川
冬子は、伸子がある専門学校に僅の間籍を置いていた時、上級の学生であった。彼女は勤....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
にいたそうである。そのうち丁度わたくしが渋江氏の子孫を捜しはじめた頃、保さんの女
冬子さんが病死した。それを保さんが姉に報じたので、勝久さんは弟の所在を知った。終....
「藤村の文学にうつる自然」より 著者:宮本百合子
があると思う。 小諸で暮すようになったその年、若い詩人で塾の教師である藤村は、
冬子夫人と結婚した。「小諸へ行ってから更に大いに心を安んずることが出来た。」と書....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
り下さいました。これまでは一俵二円でしたが四円よ。あっちの価もそうなのね。今年の
冬子供を生む人は今からハラハラです。
この頃の夜のしーんとして圧迫する気分はそ....
「小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
から二番目の八重子は水彩絵具と筆とを買って規定の金額は一度に使ってしまった。末の
冬子は線香花火や千代紙やこまごました品を少しずつしか買わないので、配当されたわず....
「人間繁栄」より 著者:豊島与志雄
にした。そして今、四十歳にして彼は、男の子が一郎から八郎まで八人、女の子が春子、
冬子、梅子、秋子、桃子の五人、合計十三人の父親だった。 十三人というからには、....
「地上」より 著者:島田清次郎
の長火鉢の上にはいつも不在の時するように彼宛ての短い置手紙がしてあった。「今日は
冬子ねえさんのところへ行きます。夕飯までには帰りますから、ひとりでごはんをたべて....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
や二月を争うこともありますまい。」 「むむ。阿母さんはまア何うでも可いとしても、
冬子さんが嘸ぞ待っているだろう。」 市郎は少しく顔を染めた。 「まあ、可い。」....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
そこから通学を始め、親友は始終訪ねて来て何かと世話をやいてくれました。末亡人には
冬子という大変美しい娘があって、譲治はその娘に熱烈な恋をささやくようになりました....