冬季[語句情報] »
冬季
「冬季〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬季の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
渠の演芸はおのずから夏炉冬扇のきらいあり。その喝采《やんや》は全く暑中にありて、
冬季は坐食す。 よし渠は糊口《ここう》に窮せざるも、月々十数円の工面《くめん》....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
風が吹くと、紙鳶を思い出す。暮れの二十四、五日ごろから春の七草、すなわち小学校の
冬季休業のあいだは、元園町十九と二十の両番地に面する大通り(麹町三丁目から靖国神....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
」という。もっともだ。一年に数十万人も登る富士山にたった一度夏にきただけで、すぐ
冬季にこころみるなど無謀に違いない。けれど闘志を強くするためか、あるいは逃避のた....
「超人間X号」より 著者:海野十三
三階あるのが普通であった。耐火耐震《たいかたいしん》の構造を持っているばかりか、
冬季には寒がらないで住んでいられ、家の中は春秋と同じようにらくに仕事や生活ができ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
字通り野生的のものとなり、食物と云えば小鳥や果実、飲料と云えば谷川の水、そうして
冬季餌のない時は寂しい村の人家を襲い、鶏や穀物や野菜などを巧みに盗んで来たりした....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
ないどよめきを感じさせずにいなかった。 人々は炉辺から起ち上る。そして真っ先に
冬季中、山で焼かれた炭を運び出すべき時節であった。ところが今年は、その炭運びのた....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
家を訪れなくても、野良にいくらでも作られている。実際、虫けらもおらず、作物もない
冬季ででもなければ、彼は人がやっても、握り飯やふかし芋は口にしなかった。五十歳に....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の生まれだけに弓矢を取りおぼえて、農作の傍らには狩人を生業のようにしていた。殊に
冬季は農作も閑であるので、ほとんど毎日のようにそこらの野山を猟り暮らして、十二月....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
鳶 春風が吹くと、紙鳶を思い出す。暮の二十四、五日頃から春の七草、即ち小学校の
冬季休業の間は、元園町十九と二十の両番地に面する大通り(麹町三丁目から靖国神社に....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ですが、私の為に態々帰郷させるのも気の毒ですから、此方は別に急ぐ訳でもないから、
冬季休業まで延期しろと云って与りました。」 「そう云って与ったか。」と、安行は少....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ら沢山な参詣人が来ます。夏季はヒマラヤ山中を旅行するとマラリヤ熱に冒されますから
冬季に向ってから出掛けて来ますのでその中で最も多いのはチベット人であります。チベ....
「河豚食わぬ非常識」より 著者:北大路魯山人
常識的判断から震え上がりその実、常識を失っている。 これらにむかってわれわれが
冬季常食する天下唯一の美味、摩訶不思議の絶味であるふぐの料理が、いささかの危険性....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
要のことなり。 寺院にはその住職の発起にて、日曜学校あるいは夜学校、夏季学校、
冬季学校等を設置し、貧民の子弟を教育することあり。 ドイツ連邦中、バイエルン国....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
景を一望せんと欲し、車行してブライトンビーチおよびサンドリンガムに至る。時すでに
冬季にせまり、寒潮岸を洗い、浴客あとを絶ち、埠頭寂寥たり。茶亭に一休し、温湯に一....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
犬神人も唱門師だとの説もあれば、何か久しい由来のあることかもしれぬ。 唱門師が
冬季竈の塗替の節に来て地祭をしたことがある(『言継卿記』天文二十一年十一月二十一....