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冬晴
「冬晴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬晴の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
り七輪の炭火に直かに鰯と塩を抛り出して、焼きながら頬張っていた。その黄白い魚臭が
冬晴れの日光に波紋して、修築中の郵便局の屋根へ、鎖で縛った瓦の束がするすると捲き....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
顎十郎先生、なにを言うかと思ったら、 「ほう、……だいぶと、凧があがっているの」
冬晴れのまっさおに澄みわたった空いちめんに、まるで模様のように浮いている凧、凧。....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
声をかける。 たちまち、一羽立ち二羽立ち、ざあっと羽音も清々《すがすが》しく、
冬晴れの真ッ青な空へ雪白をちらして、応挙《おうきょ》の千羽鶴《せんばづる》のよう....
「快走」より 著者:岡本かの子
く張った感じだった。道子は立上って廊下を歩き出した。そのまま玄関で下駄を履くと、
冬晴れの午後の戸外へ出てみた。 陽は既に西に遠退いて、西の空を薄桃色に燃え立た....