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冬期
「冬期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
達《あだち》先生と云う若い教師が、インフルエンザから来た急性|肺炎《はいえん》で
冬期休業の間に物故《ぶっこ》してしまった。それが余り突然だったので、適当な後任を....
「或る女」より 著者:有島武郎
は寝じたくに立ち上がった。
三一
寒い明治三十五年の正月が来て、愛子たちの
冬期休暇も終わりに近づいた。葉子は妹たちを再び田島|塾《じゅく》のほうに帰してや....
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
まで二里の道程《みちのり》を朝夕《ちょうせき》往復することになった。 間もなく
冬期休課《ふゆやすみ》になり、僕は帰省の途について故郷近く車で来ると、小さな坂が....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
うとおりになるつもりですから、民さんもそう思っていて下さい。明日は早く立ちます。
冬期の休みには帰ってきて民さんに逢うのを楽しみにして居ります。 十月十六日 ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
よりも早く動くということに気が付いたので、この不規則を勘定に入れるために、太陽は
冬期は毎日一・〇一五九度。夏期はこれに反して毎日〇・九五二四度ずつの円弧を描いて....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
している。鳴く声は牛の吼えるようで数里の遠きにきこえ、大地も為に震動する。住民が
冬期に田を焼く時、あるいは誤まって彼を焼き殺すことがあるが、他の蛇に比して脂が多....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
多い。赤沢岳の岩壁から滝のような雪崩が落ち、その音が意外に大きかったので驚いた。
冬期太陽の直射によって出る雪崩は、こうした岩壁等の急斜面のみらしい。しかも雪質が....
「青服の男」より 著者:甲賀三郎
ければ自動車である。 望月刑事は更に藤沢平塚間の乗合自動車について調べて見た。
冬期で回数も少く、定員が少い上に乗客は定員以下であるから、車掌は殆ど乗客を暗記し....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
伝いをするというふうで、彼は実によく働くのであった。ここらは雪が深いので、今まで
冬期にはめったに姿を見せないのであったが、その後はどんな烈しい吹雪の日でも、彼は....
「迷信解」より 著者:井上円了
いのものであろう。今、誤怪の一例に箱根の天狗談を述べたいと思う。「今より数十年前
冬期に当たり、箱根村の猟師二、三人相誘いて、雪中に兎を狩りせんために駒ヶ岳に登り....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
て、広島に診察を受けに来ました。医者は今が大切な時期であることを警めて、私にこの
冬期を温かい海辺で過ごすように勧めました。で私は四、五日前にここに来ました。ここ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
私に送った次の手紙に髣髴としておる。 拝啓、今日は支那の十二月二十八日にて学校も
冬期休業中ゆゑいたって閑散なるべき理窟なれど小生の職務は学堂庶務会計一切の事宜を....
「西航日録」より 著者:井上円了
び、工業の隆盛を見て、 煙突の数で知らるゝ町の富 英国は南海岸を除くのほかは、
冬期中毎日風雨または曇天にして、日影を見ることいたってまれなり。ことに北部は一層....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
るがごときも、朝夕冬服、昼間夏服の気候にして、わが十月はじめごろに似たり。この地
冬期といえども、ほとんど降霜を見ることなく、降雪は絶無なりという。ゆえに、家屋は....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
あり、この種の戦争では遊撃戦(すなわち小戦)の価値が極めて大きい。 作戦は通常
冬期に至れば休止し、軍隊を広地域に宿営せしめて哨兵線をもって警戒し、この期間を利....