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「冬越し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

冬越しの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
話した。 それを他人事のように聞き流しながら、復一は関西から届いた蘭鋳の番いに冬越しの用意をしてやっていた。菰を厚く巻いてやるプールの中へ、差し込む薄日に短い....
伸子」より 著者:宮本百合子
刈込みをした。柊《ひいらぎ》や生垣の檜葉などが、春の芽をがむしゃらに延していた。冬越ししてもさもさになった野馬の毛を刈るように、それらに手を入れるのだ。木鋏で刈....
夜の靴」より 著者:横光利一
うだ。私の妻は腹痛で寝ており、参右衛門の妻はまた泥田の中で唐芋を掻き廻している。冬越しをするには無くてはならぬ食料だ。空気は冷えて来て濡れた山肌に大根の白さが冴....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、人の無聊《ぶりょう》とを、物語っているようであります。 その時、その温泉に冬越しをしようという人々――それはあのいやなおばさんと、その男妾《おとこめかけ》....
けむりを吐かぬ煙突」より 著者:夢野久作
前から、この煙突の正体を怪しんでいた。……というのは、この煙突が出来てから、一と冬越した翌年の春になっても、煙を吐いた形跡がなかったからであった。 この事実を....
光は影を」より 著者:岸田国士
」 鏡をのぞきこむようなかたちで、小萩は、ちらと彼の方を見で笑つた。 「こゝで冬越しをするわけにもいかんでしよう」 と、彼は、張り合うように言つた。 コタ....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
(二人、窓のそとをながめる) エレーナ もう九月なのねえ、結局あたしたち、ここで冬越しをするんだわ! (間)ドクトルはどこ? ソーニャ ワーニャ伯父さんのお部屋....