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冷水浴
「冷水浴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冷水浴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二百十日」より 著者:夏目漱石
僕は裸で起きた」 「乱暴だね。いかに豆腐屋育ちだって、あんまりだ」 「裏へ出て、
冷水浴をしていたら、かみさんが着物を持って来てくれた。乾《かわ》いてるよ。ただ鼠....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ると、年寄だけにいつまでも僕を小供のように思ってね。寒中は夜間外出をするなとか、
冷水浴もいいがストーブを焚《た》いて室《へや》を煖《あたた》かにしてやらないと風....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
たもののように思われた。もっとも仙に化するための注意であるから、普通の深呼吸だの
冷水浴だのとは違って、すこぶる抽象的で、実際解るとも解らぬとも片のつかぬ文字であ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
も上に請じ、問わるゝまゝにトルストイの消息など話す。爺さんは五十年来実行して居る
冷水浴の話、元来医者で今もアイヌや移住民に施療して居る話、数年前物故した婆さんの....
「田舎」より 著者:プレヴォーマルセル
爪と斬髪頭とに特別の手入をしている。衣服は第一流の裁縫師に拵《こしら》えさせる。
冷水浴をして sport に熱中する。昔は Monsieur de Voltai....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ストフは耳をそばだてて、仔細《しさい》のことを偸《ぬす》み聞いていた、腸チフス、
冷水浴、精神錯乱、両親の悲痛。彼はもう息もつけなかった。ある塊《かたま》りが呼吸....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の乳剤の摂取、それに加うるに厳重なる断食をもって腹を空《から》にし、その上になお
冷水浴、草の帯、鉛板着用、鉛酸液の洗滌《せんじょう》、酸水剤の温蒸。」
「僕はそ....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
、ようやく膝を没する程度の深さでしかなくなっていた。しかし、この水の冷めたさは、
冷水浴になれた私に、最上の適度であった。冷めたすぎず、また、ぬるくもない。 し....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ら、私には思い当るところがある。 私は戦争中から一昨年まで、七ヶ年にわたって、
冷水浴の習慣があった。真冬はやれないが、春から秋まで、時には初冬まで、やる。 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ておいた。 ヘザーレッグ先生の治療は、はなはだ簡単であった。肝臓の丸薬、朝夕の
冷水浴と猛烈な体操、それが彼の治療法であった。――もっとも、この朝夕の
冷水浴と体....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
あるゆえ、これを矯正《きょうせい》するには、生理的方法によらねばならぬ。すなわち
冷水浴を実行するとか、睡眠《すいみん》が不足するものであれば、充分にこれを取ると....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
という因果な性分になった。 遠い海まで泳ぎに行けないから、風呂桶に水をみたして
冷水浴をする。東京の水道の水は生ぬるくて
冷水浴の喜びは味えないが、私は幸い東京で....
「髭の謎」より 著者:小酒井不木
れどさっき検べたとき濡れていたではありませんか」 「あれは毎朝、書生の斎藤さんが
冷水浴をするのです」 俊夫君はしばらく考えて、再び尋ねました。 「先生のご親戚....
「教育家の教育」より 著者:新渡戸稲造
さほど難くない事を撰んでこれを何遍となく繰返して練習することでございます。例えば
冷水浴の如き私も生徒に接するごとに能くそう言うのですが、君らは水を浴《や》りたま....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
状態が前の秋までずっと引き続いて、僕はときどき希望を見失った。或るへっぽこ医者は
冷水浴療法を僕にすすめたし、やや気の利いた他の医者はドーナウの例の温湯浴をすすめ....