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「凌駕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凌駕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
君には東京に遊学すべき道が絶たれていたのだった。一時北海道の西海岸で、小樽をすら凌駕してにぎやかになりそうな気勢を見せた岩内港は、さしたる理由もなく、少しも発展....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
エジプトでは天文学者は非常な尊崇を受けていた。彼らは天文学の方ではカルデア人を凌駕するほどではなかったであろうが、彼らの知識はそれだけではなかった。その上に医....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
きな光明を与えるものと信ずる。 困難ではあるが、われらは必ず二十年以内に米州を凌駕する戦争力を養い得るだろう。ここで注意すべきことは、持久戦争時代の勝敗を決す....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
も峻厳な相貌であった。聞くところによれば、彼女の技量はかの大独奏者、クルチスをも凌駕すると云われているが、それもあろうか演奏中の態度にも、傲岸な気魄と妙に気障な....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
の軍隊の編制に於て、統率に於て、団体戦法に於て、用兵に於て、戦国の群雄をはるかに凌駕して居り、つまり我国に於ける戦術の開祖と云うべきものである。 その二人が、....
近時政論考」より 著者:陸羯南
の論旨は泰西学者の社会契約の論に近似し、ほとんどかの自由論派または改進論派の上に凌駕するの進歩主義なりと言うべし。 彼また主義の章において以為らく、「諸法己に....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
ょう」 「一・六〇〇〇四? よくわからないねえ」 「精密なること、金博士の製品を凌駕しています。かかる精密なる毒瓦斯は……」 「精密よりも、効目の方が大切だぞ」....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
に積んで切通しを飛んだ、思案入道殿の方が柄が大きい。……その意気や、仙台、紀文を凌駕するものである。 と、大理石の建物にはあるまじき、ひょろひょろとした楽書の....
家なき子」より 著者:楠山正雄
アは、ギリシャ語やラテン語こそいっこう進歩はしなかったが、音楽ではずんずん先生を凌駕(しのぐ)していた。こうなると、マンデの床屋さん兼業の音楽家エピナッソー先生....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
ノ手紙ヲシタタメテ差上ゲマス、今ニ三輪田君ノ梅見ニ誘ウ文、高津君ノ悔ミノ文ナドヲ凌駕スルコトト思召シ下サイ 久シクオ目ニカカリマセヌガ、コレハアナタニバカリデナ....
近作鉢の会に一言」より 著者:北大路魯山人
す。 私は別に陶器作家を以て世に名を成すのが目的ではありませんから、現代作家を凌駕し排撃して、その栄冠を自己一人にかち得ようとするようなケチな了見を有っている....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
女の星座のなかにいたのではない。他にもたくさんの星があって、ときどきはレスターを凌駕するものもあった。たとえば堂々たる風姿のハットンがある。ガリアードを踊るとき....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
とえば、自分の子をいじめる他所の子は憎い、自国に敵対する他国が憎い、自分の位置を凌駕する競争者が憎いなど。 ことごとく自分に都合の悪いものを憎むのは人間の本能....
エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
って国家の信頼する勢力となった時代に、所謂河原者の輩が所謂オオミタカラなる公民を凌駕して、社会の上位に進んだものの多かるべきことは、今さら言うまでもない事実であ....
味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
ちにして世界の知識を学びとり、科学であれ、産業であれ、すべての文化において彼らを凌駕して一歩も引けを取らない。それはなぜであるか。 私は地球上日本が、優れた自....