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凍え死ぬ
「凍え死ぬ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
凍え死ぬの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
途《みち》を急ごうともせず、顔へ来る雨を寧《むし》ろ楽みながら歩いた。そして寒い
凍え死ぬような一冬を始めてこの山の上で越した時分には風邪《かぜ》ばかり引いていた....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
らともかく人間は、うかうかすると凍死する危険がある。まったく、アフリカ奥地の夏に
凍え死ぬなんて、ここが地下数十尺の場所とはいえ皮肉なもんだと思った。 すると、....
「家」より 著者:島崎藤村
出た。浅間へは最早雪が来ていた。 「寒い寒い」と西は震えながら、「僕は汽車の中で
凍え死ぬかも知れないよ」 「すこし歩こう」と三吉が言出した。 「そうだ。歩いたら....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
は総理大臣を拾ったのである。 遁げたカナリヤもだれかに拾われなければ餓え死ぬか
凍え死ぬだろうと思う。(昭和七年一月、渋柿) 毎朝通る路次に小さなせいぜい二|....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
だが、あの時分には大騒ぎになる。十二月の寒い晩に不忍池へ飛び込んで、こっちも危く
凍え死ぬところ。あいつは全くひどい目に逢った」 こうなると、いつもの癖で、わた....
「正月とソヴェト勤労婦人」より 著者:宮本百合子
前までロシアの労働者の飲みようと来たら底なしで、寒ぢゅう襯衣《シャツ》まで飲んで
凍え死ぬもんがよくあった。立ち上ることを恐れた。そこで酒で麻痺させたんだ。おまけ....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
かかる間にも寒気はますます加わり、もしこのままにてなお十分間を過さば、余はついに
凍え死ぬべし、ああいかにしてこの寒さを防がん、数十枚の毛布はすでに着尽したり、も....