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「凍死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凍死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
? 歩いて行きたいと思いながら、歩いて行かないのは意気地《いくじ》なしばかりだ。凍死《とうし》しても何《なん》でも歩いて見ろ。……」 彼は突然|口調《くちょう....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
たのでした。それに、あの辺は温泉地帯なので、その地熱の猛烈なことと云ったら、一方凍死を助けてくれたとは云い条、そのために、一刻も水がなくては過せなかったのではご....
千年後の世界」より 著者:海野十三
凍死 若き野心にみちた科学者フルハタは、棺の中に目ざめてから、もう七日になる。....
予報省告示」より 著者:海野十三
が始まり、それは急激に降下して行き、地表は迅速に氷河期的景観に変わる。 植物の凍死するもの数知れず、世界の交通は杜絶し、秩序はもはや保たれなくなる。さしもの世....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
からだには仔細なく、やはり大酔のために路傍《みちばた》に倒れて、前後不覚のうちに凍死を遂げたものと決められてしまった。しかしかれの抱えている鬼っ児の正体は係り役....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
刃物で傷つけたような跡もなかった。絞め殺したような痕も見えなかった。寒気のために凍死したのか、あるいは病気のために行き倒れとなったのかと、役人たちの意見はまちま....
追憶」より 著者:芥川竜之介
会主義論をしたのはこの時だけである。(彼はそれから何か月もたたずに天城山の雪中に凍死してしまった)しかし僕は社会主義論よりも彼の獄中生活などに興味を持たずにはい....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
中へとび込んだとか、橋が焼けおち川へはまったとか、火に追われて海へ入り、水死又は凍死したとか、川へ入ったが岸に火が近づいたので対岸へ泳いで行くと、そこも火となり....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
常に温度が低い。だから、窓を開いて外気を入れさえすれば、この室の気温が、ちょうど凍死に恰好な条件になってしまうじゃないか。ところが犯人は、そういう最も安全な方法....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、ここの低温度がひじょうに気になってきた。獣類ならともかく人間は、うかうかすると凍死する危険がある。まったく、アフリカ奥地の夏に凍え死ぬなんて、ここが地下数十尺....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
山を控えて登るので足がくすぐったい。尾根に出ると猛烈な風だ。これでは長く歩いては凍死だと思った。礫のような雪を吹きつけるばかりか身体が逆に吹き戻される。手のさき....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
緊めて厳に言った。経帷子にでも着換えるのか、そんな用意はねえすべい。……井戸川で凍死でもさせる気だろう。しかしその言の通りにすると、蓑を着よ、そのようなその羅紗....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
、中の河内を柳ヶ瀬へ抜けようとした冒険に、教授が二人、某中学生が十五人、無慙にも凍死をしたのでした。――七年|前―― 雪難之碑はその記念だそうであります。 ....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
日に、ベーリング島でお亡くなりになりました。父も最初は、チウメンで、その五年後に凍死したという、噂を立てられましたのです。それが気病みとなって、ほどなく母は、私....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
るものが吾々無能の、四人をさておいて外に誰がありましょう。 また、夜中の脱出は凍死の危険があり、すこぶる無謀であるのは自明の理であるし、現にその救命具も引揚げ....