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「凝塊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凝塊の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
隠し子である。たとい表面は美しく自分の家へ引取っても、おかみさんの胸の奥に冷たい凝塊《しこり》の残っていることは否《いな》まれない。まして其の後に自分の実子が出....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
帰っても今のありさまであったらばどうするか。それがみんなの胸に横たわる苦労の重い凝塊であった。そこで評議がまた開かれた。その評議の結論は、どうしてもお蝶を遠い国....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
伏している。そのツルツルの禿頭は上框からノメリ出して、その真下の土間に夥しい血の凝塊が盛り上っている。脳天の中央に、鉄槌様の鈍器で叩き破られた穴がポコンと開いて....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の私とて、まだまだ一|向駄眼でございますが、帰幽当座の私などはまるで醜くい執着の凝塊、只今想い出しても顔が赭らんで了います……。 兎に角神様も斯んなききわけの....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
た人達、朝に一条を加え、夕に一項を添えて、最後に一片の死屍にも似たる、虚礼虚儀の凝塊を造り上げた人達――それ等はイエスを冒涜者と見做し、神を傷け、神の掟を破る大....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
得るだけのことである。そこにはまた、すこぶる珍らしいガラスの管と、結晶石の大きい凝塊と、小さい点のある鉄の綱と、琥珀と、非常に有力な天然磁石とが発見された。 ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
最後の一段にあった。悲しみも言わば凝結してしまっていた。人の魂についても、絶望の凝塊とでも言うべきものがある。 夜になった。彼は非常な努力をして、テーブルと古....