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凝血
「凝血〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
凝血の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
光窓があいていて、そこから振綱の下にかけて、わずかではあるが、剥がれ落ちたらしい
凝血の小片が散在していることであった。しかし、法水はそれには一|瞥をくれただけで....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
のとき両眼に、灼けつくようにうつったのは、棺桶の底に、ポツンと一と雫、溜っている
凝血だった。――おかしいわネ。そのころあたりはもうすっかり暗くなっていたんでしょ....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
開家屋の跡片付に出ていた女学校の下級生だが、顔から全身へかけての火傷や、赤チン、
凝血、油薬、繃帯などのために汚穢な変貌をしてもの乞の老婆の群のよう。 壁ぎわや....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
と検事に、赤※のような形をしたドス黒いものを示した。 それは、創口を塞いでいる
凝血の塊だったが、底を返して見て、検事は真蒼になってしまった。 「どうだ! 細い....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
耽る凡百の面々を眺め渡せば、これはさながら魑魅魍魎《ちみもうりょう》の大懇親会。
凝血腸詰《ブウダン》をほおばる天使長ガブリエル、泰然と大海老《オマア》を弄《せせ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
タ》もする、生臭《なまぐさ》ものは一|切《さい》嫌い。鶏《にわとり》の丸焼きだの
凝血腸詰《プウダン》などを喰べて、寝るにも起きるにもまるで普通の人間と少しも違わ....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
凝固することです。御承知のとおり血液は、血管の外に出ると直ちに凝固しますが、この
凝血の一片でも血中に送りこまれると、小さな血管の栓塞を起して組織を壊疽に陥れます....