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凡骨
「凡骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
凡骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
、save しなければならぬ。すべて、ものの限度を、知らなければいけない。多少、
凡骨に化する必要が在る。何故ならば、くるしいことには、私は六十、七十まで生きのび....
「草枕」より 著者:夏目漱石
うと》なら一|合《ごう》で済むかも知れぬ。して見ると詩人は常の人よりも苦労性で、
凡骨《ぼんこつ》の倍以上に神経が鋭敏なのかも知れん。超俗の喜びもあろうが、無量の....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
孤独の地位に立ってる。から騒ぎ騒ぐ野次馬、安価なる信仰家、単純なる心の尊敬すべき
凡骨、神経の鋭敏と官能のデリカシイとに鼻|蠢かす歯の浮くような文芸家はいるが、人....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
私は先般イサム・ノグチ展というものに誘われたが、熱心に辞退して、難をのがれた。展覧会の写真を拝見して、とうてい私のような
凡骨の見るべきものではないと切に自戒していたからである。 「無」というのが、あり....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ど思いみだれて智慧をかりに来た人はいないが、探偵は、皆、そんなものかえ」 「ハ。
凡骨の思慮のとどかぬ奇ッ怪事が、まま起るものでござります。内側よりカケガネをかけ....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
はじめました。生田葵山氏の若い時の話、永井先生の「矢筈草」の発端、フリツルンプや
凡骨や都川という木下杢太郎氏の詩へ出てくる鳥屋の話など、ことに心を惹かれました。....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。私は若かった。木下杢太郎も吉井勇も長田秀雄も若かった。ゲエテの門番の孫で、伊上
凡骨の弟子の猿づらの彫刻家|独逸人のフリッツ・ル※プも若かった。桐の花とカステラ....
「小説のタネ」より 著者:吉川英治
もんですよ。 夏でしたがね、ちょうど、日頃よく僕のうちへ遊びに来る木彫家の伊上
凡骨が、隣りの部屋で、昼寝していたんです。そいつが、あとでむっくり起きてきて、 ....